南区が2017年度に行う自主企画事業の予算案、概要がこのほど明らかになった。同事業の予算は1億178万6千円。15、16年度と同様に「健康」「賑わい」など、4つの重点分野を掲げた。さらに、「地域の力」を応援する事業を新たに設け、これを重点分野を支える核と位置付け、地域活動の参考になる情報を他地域に提供するなどの取り組みを行う。
区の自主企画事業の予算である「個性ある区づくり推進費」は、独自事業に使用できるもの。市から各区に割り当てられており、南区の17年度同推進費は20事業に1億178万6千円の予算で、16年度より394万円増加した。
予算案では、15、16年度と同様に「減災」「健康」「賑わい」「こども」の4つを重点分野とした。その上で、「地域の力」が重点分野を支えると明文化。区が地域の実情に応じた活動を支援し、区民と一緒になって活性化に取り組む「『地域の力』応援事業」を行うとした。
好事例を共有
応援事業では▽地区別情報収集・提供(150万円)▽地域連携情報発信(130万円)▽地域支援を学ぼう研修(65万円)の3つの取り組みに計345万円が充てられた。
地区別―は、市が把握する地域ごとの人口、高齢化率などのデータや地域で行われている祭りなどの資源をまちづくりの専門家が分析。地区別に取りまとめ、区役所内で共有する。さらに、活動の参考になる情報を地域に提供していく。地域連携―は、地域活動の担い手後継者づくりや地域と学校・企業などが連携して活動する好事例を集め、他地域の参考になるように区のホームページなどで発信するもの。地域支援―は、区の全職員に地域支援に関する研修を行い、意識を高める取り組み。
外国語防災地図も
重点分野の「減災」では、英語・中国語・韓国語版の防災マップの作成や災害時の要援護者名簿作りの取り組みを進める自治会町内会に対し、インセンティブとして事務用品などを支給する事業を行う。
「健康」分野では、幼少期からスポーツに親しむ環境を作ろうと、区内の幼稚園児・保育園児が参加する「子どもスポーツ大会(仮称)」を開催する。
「賑わい」に関しては、吉田新田完成350周年に関連したイベントを9月に行うなどする。
「こども」では、10代の養育者の育児不安解消、仲間作りを目的に、助産院と連携した教室を毎月開催する事業を新たに始める。
大木節裕区長は昨年4月の就任以降、区役所内の「横のつながり」を重視する考え方を示している。予算案は、部・課を超えた連携を進め、区政推進に「地域の力」をこれまで以上に取り入れる方針が色濃く反映された形となった。
自主企画事業を含む市予算案は現在開会中の市会定例会で審議され、3月24日に議決される見通し。
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