足柄版 掲載号:2017年9月30日号
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寒田神社の宮司を伯父から受け継いだ 薮田 麻子さん 松田町松田惣領在住 46歳

ともに歩み 新たな歴史へ

 ○…今年7月、創建1700年の歴史をもつ寒田神社(松田町松田惣領)の宮司となった。寒川神社や伊勢原の大山阿夫利神社、比々多神社、高部屋神社、二宮の川勾神社などと並ぶ延喜式内相模國十三社のひとつに仕える身となり、生まれ育った東京都西東京市(旧田無市)から昨年3月に転入した。「子どもの頃から遊びに来ていた場所。いずれはお仕えするものと思っていたので寂しさや不安もない」という。

 ○…1970(昭和45)年生まれ。父の兄は薮田拓司前宮司で、昭和初期から今年6月まで曾祖父、祖父、伯父が3代にわたり寒田神社の宮司を受け継いできた。神に仕える家系に早くから誇りを持ち、地域や氏子衆、氏子総代から慕われる先代や先々代が自慢の存在だった。そうしたなか先代の引退意向に接し、弟夫婦である両親と相談し自ら神職の道へ進むことを決心。国学院で神職の資格を取得し、宮司を拝命した。

 ○…バブル世代の後期に社会に出た。好景気に沸く社会を横目に、高校時代から教育や福祉の重要性に気づき始めた。同時にワープロのキーボードを叩くOLにも憧れた。両親は大学進学を勧めたが、当時は大学よりも専門分野を学ぶことを優先した。「祖父も国学院への進学を強く勧めてくれましたが両親も含め私の意思を尊重してくれた」。卒業後は塾講師を経て、健保組合に就職。15年のOL生活を送った。

 ○…寒田神社には毎年5月から10月までアオバズクが営巣している。ケヤキの特等席には今年もつがいがやってきた。まだまだ一般的には知られていないことも今後は積極的に発信する考えだ。「歴代の宮司はお一人で奉職してきた。その大変さを知り先代への手助けをしてこなかったことを後悔した」。その大変さを西東京から通ってくる父と母が支えてくれている。神職の装束を身に纏うのは自分ひとり。これから新たな歴史を創っていく。

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