水戸まさし(日本維新の会・参議院議員)が松居和氏(元埼玉県教育委員長)に問う 企画・製作/水戸まさし事務所特別対談 「保育は量よりも質が大切」(松居氏)
「待機児童ゼロ」政策に対しては、現場では多くの問題が散見されます。経済の成長戦略の視点だけでは危うい、との思いで対談を行いました。
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水戸―待機児童ゼロのどこが問題なのですか。
松居―そもそも保育を受けるのは子どもです。仕組みを考えるなら子ども優先に考えるべき。待機児童をゼロにするために質を落としていいはずがありません。そして、乳幼児は親と一緒に居たいと願っている。それを優先し、三歳未満児を持つ家庭に直接補助できる仕組みを考えるべきでしょう。その方が保育所を作るより安くつきます。
水戸―経済的に働かねばならない家庭も多いと思いますが。
松居―もちろん企業の理解は不可欠。男女問わず、3年間の育休制度を励行し、かつ職場復帰も可能な環境を作る企業には、社会的評価を与える施策が必要でしょう。
水戸―保育士不足が指摘されています。
松居―全国的に保育士がいない。すでに保育現場では、保育士の取り合いが始まっています。規制緩和で資格をもたない人にまで講習を受けさせ補充しようとしていますが、確実に質は下がっています。事故にもつながりかねません。保育士の待遇向上は喫緊の課題です。
水戸―保育の質を高める方法は。
松居―親たちに一日保育参加を義務付ける。予算もほとんど要りませんし、現場と家庭の信頼関係も生まれます。これによって保育の質を保つ。保育所はいつでも親に見せられる保育をする。当たり前のことですが、ここから保育を建て直す。施設内に子育て支援センターを充実させ、孤立する親を作らせないことも必要です。
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「社会保障政策」の責任者として4月4日 |
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