吉田町内会は12月15日(土)、「御神酒枠(おみきわく)」を担いで大山阿夫利神社(伊勢原市)に参拝する「大山詣り」に約30年ぶりに臨む。平成最後の年に、町内の無病息災などを祈るため企画された。
「御神酒枠」とは、大山から酒や水を持ち帰るためのもの。鐘楼(しょうろう)(寺院などでつり鐘を設置する建物)を模した高さ50cmほどの酒の入れ物がふたつ木の棒でつながっており、幅は1mほど。神事に臨む人はその棒部分を担ぎ、大山を上る。その後大山阿夫利神社でお祓いされた酒(御神酒)を町内へと持ち帰り、振舞うことで無病息災を願う。
明治からの文化つなぐ
「御神酒枠」がいつごろ製造されたものかは不明だ。かつて一面が水田だったという同町では、明治前後から五穀豊穣に感謝した大山詣りの文化があったとされ、同町内会の坂間庄二会長は「御神酒枠はそのころから伝わるものでは」と話す。
昭和期に入り町内の神輿蔵で発見されたという御神酒枠。修繕が施されたことを機に、平成のはじまり1989年に大山詣りが行われた。
「御神酒枠」を担いで参拝するのはその時以来。平成最後の年という節目であることや、また同町内会の青年部から「もう一度参拝したい」との声が上がったことが企画の後押しとなった。
当日は大山のふもとから参道を歩き神社に入る。坂間会長は「今回のために装束もそろえた。かつてあった文化を伝えつつ、地域の方の無病息災などを祈りながら行いたい」と話した。
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