矢部町在住の馬場菜月さん(23)が、日本武道館で9月9日に開かれた「全三菱武道大会」の「形」の部で2連覇を果たした。空手歴18年を数え、指導員や審判員としても活動。自身の知識や技術を後輩たちに還元することも視野に入れながら、稽古に励んでいる。
日本空手協会の直轄団体である三菱空手道部が運営・参加する同大会。今回で65回目を迎えるなど、長い歴史を持つことでも知られている。
「形」は対戦相手を想定し、突き、蹴りなどを決められた順番で流れるように繰り出すもの。正確性と技が持つ意味を理解している点も勝敗を決する基準だ。
決勝に悔い残す
今大会、「形」に出場したのは18人、そのうち9人が決勝進出を果たした。男女混合の試合だったが、女性は最年少でもあった馬場さん一人だった。
馬場さんが予選で演武したのは「観空大」。空を仰ぎ見るような挙動や二段蹴りなど、大きく堂々とした迫力ある動きが評価点となる。安定した技を打ち続け、順調に通過した。
迎えた決勝戦は「五十四歩小」を演武。素早い攻撃と安定感のあるさばき、重厚さと緩急を持ち合わせていることが審査対象となった。年に1度の大きな大会という緊張感のため、いつも通りの動きができなかったものの、宿願を果たすことはできた。
大会で2連覇した心境を「去年優勝したことがかえってプレッシャーとなり、非常に不安だった。その中で結果を出せたことは嬉しいが、緊張しすぎてしまい、決勝戦で自分の満足する形が打てず、悔いの残る試合でもあった」と語った。
小学1年生から空手を始めた馬場さんは、銀行員になった今でも週に1度は稽古を継続。後進の指導にもあたる。照準は来年の大会3連覇に合わせており、満足する形で試合に臨む準備を早くも始めている。
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