防災拠点に指定されている戸塚区内の小・中学校で行われてきた、自治会・町内会員による防災訓練に、小・中学校の職員や児童・生徒らが加わる動きが見られている。今年南舞岡小での地域防災拠点の防災訓練には全校児童が、また、汲沢中での防災訓練には1年生が参加した。
震災時に地域住民の避難場所となる「地域防災拠点」。市内の小・中学校が指定されており、自治会・町内会が中心となって組織する運営委員会が拠点を運営する。拠点は避難生活を送る場としてだけでなく、被災地域の防災本部としての役割も担っており、区の災害対策本部への被害状況などの情報伝達や、在宅被災者の援護なども行う必要がある。円滑な運営を目指すため、各拠点ではおおよそ年1回、訓練を行っている。近年、小・中学校と各自治会・町内会員が合同で行うものが見られはじめ、昨年俣野小学校が、今年から南舞岡小学校と汲沢中学校が取組みを開始した。
小学校、全校児童と
俣野小学校では昨年、児童も地域の一員として、防災意識を育んでほしいという思いから、土曜日の授業を活用した防災訓練が行われた。1時限目、防災の授業を受けた児童らは、2時限目に避難訓練を行い、地域防災拠点訓練と合流した。児童らと地域住民は班ごとに分かれ、煙体験や炊き出しなどを体験した。
また9月24日、南舞岡小学校の校庭に集まったのは、自治会・町内会と舞岡高校の生徒、そして同小学校の全校児童と職員。あいさつや無線通信が終わったあと、AEDの操作訓練や段ボールトイレ制作など、校庭に用意された実技の体験ブースを参加者らが巡り、災害時に必要な知識と技術を身に着けた。南舞岡小と地域防災拠点運営委員会がこうした訓練を合同で行うのは初めての試みだ。避難場所が学校であることから、学校からの望む声に加え、児童や職員と連携を図る機会の必要性を感じていた運営委員らの要望も多かったことから実施にたどり着いた。運営委員長の築地進さんは「災害が起きた場合、被害を受け避難が必要となる年代は関係ない。従来の訓練に比べても意識が高まったのでは」と話した。
汲沢中も初の取組み
汲沢中学校では、地域で自主的に貢献できる生徒を育成したいという思いから、地域防災拠点運営委員会に共催を打診した。例年に比べ訓練に向けた会議の回数も増やし、中学校の防災訓練と地域防災拠点訓練のスケジュールをすり合わせた。
今回参加したのは1年生の一部で、3カ年計画で進めていく予定だ。栗原史生校長は「生徒からも、もっとこういう機会が欲しいという声があった」と話した。
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