6月18日に大阪府の北部で発生した震度6弱の地震は死傷者が出るなど、大きな被害をもたらした。大地震はあらゆる地域で起こる恐れがあり、日ごろの備えが肝要だ。区内でその啓発を続けている団体の1つが戸塚区ハウスメンテ防災クラブ(渡辺秀夫会長)。ボランティアながら、これまで1千人を超える人に万が一の際の身の守り方を説いている。
区が2014年度から3年間にわたり防災・減災を含む住環境の維持・向上のための知識と技術を習得し、地域貢献してくれる人を養成するために開講した「ハウスメンテマスター養成講座」。この卒業生が自発的に結成したのが同クラブだ。16年に現在の名称となり、正式に活動を開始。メンバーは防災士や元消防士、一級建築士などから成る約30人で構成される。
1千人以上が参加
主な活動は防災講習会で、年20回以上開催しており、これまでに参加者は1千人を超えている。この講習会を同クラブでは「防災カフェ」と名付けている。副会長を務める庄子健治さんはその理由を「女性や高齢者、子どもなどを主な対象としているため、柔らかいイメージを出したかった」と話す。クラブメンバーが会場となる町内会館やケアプラザなどに出張し、和やかな雰囲気のなか進行していく。講習会では地震が起こる前の準備の重要性を説くことに重きを置いており、特に女性や高齢者が家に多くいることから、自宅での身の守り方などを紹介する。「台所が特に危険。冷蔵庫や食器棚が倒れてくると大きなけがをする恐れがあるのですぐに逃げる必要がある。こうした非常時に取るべき行動を伝えている」と庄子副会長は語る。
渡辺会長は誰でも取り付けられる家具転倒防止対策器具を紹介する。例えば突っ張り棒は家具の奥側に取り付けることで外れにくくなることや、壁面と家具を粘着マットで固定させる手法など実物を示しながら解説する。
渡辺会長は「L型金具での家具固定は、マンションでは管理規約で壁への穴開けが禁止されており難しい。こうした時には粘着マットは効果を発揮する。購入法や取り付け方も教えます」とし、「防災活動では避難所運営などが注目されがちですが、私たちは、大きな力を発揮する女性目線を重視しながら、まず自分の命を守る手法をお伝えする」と話す。講習会の申し込みは渡辺さん【携帯電話】090・5540・1847。
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