本紙では吉泉英紀戸塚区長に新年度の取組みについてインタビューを行った。区長は、感染拡大が急速に進む新型コロナ対策として効果が期待できるワクチン接種に力を入れるほか、ICT(情報通信技術)などを活用し、地域の結びつきを強める取り組みに力を入れる方針を示した。
緊迫した局面に
--現時点での区のコロナ感染状況、現状に対する認識から教えてください。
「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、横浜市においても『まん延防止等重点措置』が20日から適用されました。戸塚区でも新規感染者数は増加しており、再び緊迫した局面を迎えています。
昨年4月に第1回目の緊急事態宣言が出されて以降、外出の自粛や生活様式の大幅な変更など、区民の皆様には感染拡大の防止に向けてさまざまな場面でのご協力をいただいてきました。ここで改めて、手洗い、マスクなどの感染症対策を徹底するとともに、感染リスクの高いマスク無しでの会話や大人数での会食は控えていただきますよう、お願いいたします。
区役所でも、あらゆる状況に対応し、区民の皆様の生活をお守りするための体制を整えています。今こそ、戸塚区一丸となってこの難局を乗り越えていく時であると思っています」
--コロナワクチン接種の時期、接種方法や市・区の対策は。
「市民・区民の皆様の命と健康をお守りするワクチン接種の開始に向けて、市を挙げて準備を行っています。5月19日からは、戸塚区でも集団接種の会場である戸塚スポーツセンターで、戸塚区医師会のご協力をいただきながら、集団接種を開始します。まずは80歳以上の方を対象に4月23日から個別に通知をお送りいたします。ワクチン接種に関する情報は、区役所ホームページに随時掲載される他、ワクチン接種専用コールセンターをぜひご利用ください」
窓口業務の充実図る
--前年度はどんな1年でしたか。
「昨年度は、新型コロナウイルスの感染拡大により、今までの価値観や生活が大きく変化し、誰もが経験したことがない1年となりました。こうした状況の中で、皆様お一人おひとりの安全・安心をお守りするため、横浜市全体で感染症対策や市民の皆さま及び事業者への支援などに取り組んできました。
区としても、区役所での待ち時間が密にならないように、窓口混雑状況がリアルタイムで分かる『戸塚区窓口なう!』のサービスの開始や、国、県や市の支援事業をまとめて、窓口でご案内するなどの取組を行いました。残念ながら区民まつりをはじめ、大規模な集客イベントは中止とせざるを得ませんでしたが、新しい生活様式の中での取組として動画の配信やオンラインでのイベント開催などを行いました」
災害対策にも力点
--新年度の重点施策を教えてください。
「新型コロナウイルスの感染拡大の収束が見えない中、最も大切なことは、単に感染予防策を徹底するだけではなく、この状況の中でいかに人と人との心の距離を縮め、地域の結びつきを強めていけるかということ。今年度は絆づくりを大切にしながら、ICTのさらなる活用など、新しい生活様式を踏まえた取組を積極的に進めます。
これまで10年以上にわたり地域の皆様とご一緒に取り組んできた「とつかハートプラン」(戸塚区地域福祉保健計画)の第4期計画が策定。誰もが安心して心豊かに暮らすことのできる地域社会の実現を目指します。
また、地域での見守り合いを進め、年齢を重ねても住み慣れた地域で自分らしく生活を続けていくことができるよう『地域包括ケアシステム』を構築します。さらに、戸塚の未来を担うお子さんたちが、健やかに成長することができるよう、妊娠や出産、子育てに関する動画の配信や、親子向けイベントを開催するなど、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援に取り組みます。
活気に満ちた魅力あふれるまちづくりに力を入れたいですね。地域コミュニティの核と位置付けられる商店街のスタンプラリーを昨年度に引き続き実施していくほか、オンラインで参加できるダンスイベントなども開催します。
また、コロナ禍においても『災害に強いまちとつか』に向けた取組を進めることが重要。避難所の感染症対策を徹底していくとともに、3密を避けるための分散避難行動について引き続き積極的な啓発を行います」
--最後に区民にメッセージを。
「まだまだ先の見えない状況ではありますが、その先には必ず明るい未来があります。この困難を共に乗り越えていきましょう。よろしくお願いいたします」
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