千丸台団地 命救った「見守りネット」 区民の功労に消防表彰
保土ケ谷消防署(伊藤好夫署長)は、火災現場からの住民救助と初期消火に貢献したとして、区民2名を署長表彰した。現場となった団地では、日頃から見守り活動が活発に行われており、今回の救助成功もこの取り組みが功を奏した形となった。
表彰を受けたのは、上菅田町の長谷川昭英さんと新井町の木皿政子さん。
長谷川さんは、2月16日午後7時50分頃、日頃から気にかけていた千丸台団地内の住人宅を訪問。ノックに応答が無く、郵便受けから内部を確認したところ、煙の臭いと火災警報器の音に気付いた。ドアを開けると、火炎と横になって寝ている住人を発見。住人を玄関先まで引きずって移動させた後、消火器を使って初期消火に成功した。
また、現場となった住宅の隣に住む木皿さんは、長谷川さんからの連絡を受け、消防に通報。消火器を持参して長谷川さんに手渡すなど、初期消火成功に貢献した。
2月28日に行われた感謝状の贈呈式で、伊藤署長は「燃えている家に入り、救助するというのは非常に勇気のいること。通報や初期消火の迅速さも模範的で、非常に嬉しく思う」と感謝の意を述べた。
日頃の活動が奏功
現場となった千丸台団地では、日頃から「見守りネット」と呼ばれる取り組みに力を入れており、緊急時、屋内のスイッチを押すことで周囲に救助を求められる「緊急回転灯」の設置や、民生委員らによるパトロールを実施している。
長谷川さんは千丸台団地自治会の会長を務めており、火災当日もパトロールの一環として現場を訪問した。木皿さんも隣人宅に日頃から気を配っており、当日は朝から郵便受けに新聞が入ったままであることが気になり、様子を確認しようと外に出たところで、長谷川さんに遭遇した。
また、自治会では消火訓練などの活動を頻繁に行っているため、木皿さんは消火器の場所や使い方をすぐに思い出したという。
2人は「大事にいたらなくて本当に良かった。日頃の活動の成果を発揮できた」とほっとした表情を見せ、伊藤署長も「この表彰が、今後活動を継続されていく上で、心の拠り所になれば」と話していた。
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