上菅田町にある笹山保育園(佐藤敏子園長)が異世代交流や孤食の防止策として近年全国的に広がりを見せている「みんなの食堂」(子ども食堂)を5月16日に開設した。区内では7カ所目の開設となり、保育園を利用しての提供は区内初。高齢者や子どもの交流拠点としての役割が期待される。
1969年に設立した笹山保育園が位置する上菅田町は区内でも特に高齢化が進み、町内の65歳以上の人口が約3割を占めている。こうした現状を受け、2年ほど前に「高齢者と子どもが共に支え合っていけるような施設運営をしたい」と考えていた佐藤園長は当時、区内で取り組みが徐々に広まり始めていた「みんなの食堂」に着目。区社協が主催する勉強会にも参加し、1年前からは笹山地区社会福祉協議会や区に食堂開設に向けた相談をするなど、開設に向けた段取りや準備を入念に推し進めてきた。
この日、開設したみんなの食堂には笹山地区社会福祉協議会から6人がボランティアとして参加。自炊したみそ汁やあまった食べ物を地域の福祉団体や施設に寄付する「フードドライブ」を活用して高齢者や子どもに提供していた。利用者の1人は「園長先生は子どもがお世話になっていた頃から知っている。今回このような場を提供してくれたのは嬉しい。今度は仲間も連れてきたい」と喜んだ。佐藤園長は「まだ始まったばかり。食事を通して今後も高齢者と子どもが交流し、地域を盛り上げられるような活動をしていけたら」と今後の運営に向けて話した。
同園では今後、みんなの食堂を毎月第1・第3水曜の午後3時から開催する。子どもが50円、大人は100円で利用することができる。
6月に区民主体での懇談会も実施予定
異世代の交流や孤食の防止を目的したみんなの食堂の取り組みは全国へ広がりをみせており、区内でも2年前から実施されている。区社会福祉協議会によると現在も食堂開設に向け相談を受けているという。また、今年度からはみんなの食堂を立ち上げた有志で実行委員会を立ち上げ、6月には運営している食堂の取組事例や課題を情報共有する懇談会を実施する予定となっている。
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