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公開日:2022.06.09

常盤公園
雨でも風でもラジオ体操
20年つづく朝の光景

  • きびきびとした動きで「第一」「第二」体操で10分ほど体を動かす参加者



 雨が降ろうが、風が吹こうが、毎朝6時30分から始まるNHKのラジオ体操の放送に合わせ、70代から80代を中心に地域住民およそ40人が集まり1日のスタートを切る。常盤台の丘の上に位置する「常盤公園」内の遊具広場で20年以上にわたりつづく朝の日常だ。健康維持を目的とし始まり今年20年目となる取り組みは、住民同士の緩やかなつながりを生み、互いの見守りにもつながっているという。





 午前6時を過ぎるとあいさつを交わしながらひとりまた一人と住民が丘の上の広場に集まってきた。鉄棒で体を動かす人、他愛もない会話を楽しむ人、NHKの放送が始まるまでは、思い思いに朝の時間を過ごす。





 「おはようございます」。滑り台に置かれたラジオから放送開始を告げるアナウンスが流れると、集まった70代から80代の40人ほどの住民は広場内に素早く等間隔に散り、「ラジオ体操第一」「第二体操」で10分間、体を動かした。





少人数でも365日





 20年前の春、釜台町の住民10人ほど集まり始まった活動は、和田や上星川、峰岡町、仏向町などにも輪が広がり、現在は40人ほどのメンバーが毎朝、丘の上の広場に集う。参加は自由だが雨の日も風が強い日も365日、少人数でも開催。コロナ禍でも距離感を保ちながら続けてきた。





 しゃべることもなく、肘やひざなど、伸ばすべき箇所をしっかりと伸ばし、きびきびとした動きが意識の高さを感じさせる。10年前から参加する釜台町の西栄子さん(70)は「ここに来て皆さんと顔を合わせると、『さあ今日も一日頑張ろう』とスイッチが入るんです。新しい人のつながりもできて、一緒に出かけたりするのも楽しみのひとつ」と話す。





緩やかなつながり





 定年退職したことをきっかけに20年前から活動に参加し、現在はまとめ役となっている高久虎勝さん(85)は「住民同士の緩やかなつながりも生まれている。誰かが数日来なかったら、『体調崩してるのかしら』と、お互いを見守るような関係性もある。『緩やか』というところがポイント」と話し、健康維持を目的に始まった活動が生み出す二次的な価値も口にした。





 会の活動には登録などの必要はなく、時間に合わせて会場へ行けば誰でも自由に参加することができる。

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