江戸時代から280年以上にわたり保土ケ谷区内西部域・川島地区で脈々と受け継がれてきた郷土芸能「川島囃子」が、今年もお祝いムードに包まれる正月を迎え、地元各所で披露される。
太鼓や鉦(かね)、それに唯一の旋律を奏でる笛の音色に合わせ、「おかめ」「ひょっとこ」「笑面」などが笑いを誘う動きを見せるのが川島囃子の基本的な形。元々は農業の豊作を祈念したのが起源とされているが、現在では祝宴の場では欠かせない存在として親しまれている。
区内には囃子の保存会が幾つか存在しているが「川島囃子保存会」(三村守会長)のメンバーは全員が川島町内に暮らす住民。地元の住民らが受け継いできたため独特の「間」も280年前と変わらない。
1978年には横浜市初の無形文化財の認定を受け、市を代表する文化使節として海外での公演も成功させるなど、活動は海を越えるまでになった。保存会にとって地元がお祝いムード一色に染まるこの時期は夏祭りと並び、日々の修練の成果を発揮する格好の舞台だ。
1月中旬まで近隣の幼稚園や川島町公園こどもログハウスなどへの慰問公演が予定されている。公演の日程や依頼など問合せは三村会長【電話】045・373・5620。
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