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保土ケ谷区版 公開:2024年1月1日 エリアトップへ

「横浜の成長に力 尽くす」 山中市長 新年の抱負語る

政治

公開:2024年1月1日

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取材に答える山中市長
取材に答える山中市長

 本紙では年頭にあたり、山中竹春横浜市長に単独インタビューを行った。就任3年目を迎えた市長は、市民からの声に耳を傾けながら、ニーズの高い子育て支援や経済対策、脱炭素化など喫緊の課題への取組みを着実に推進する考えを示した。

(聞き手/添田守男・木曽祐司) 

 ――市長に就任して3年目。最優先で取り組まれている子育て支援についての評価は。

 「『子育てしたいまち』の実現に向け、大きく前進したと考えています。特に高いニーズが寄せられていた小児医療費の無償化は、当初予定から大幅に前倒しして8月から開始しました。保護者の方からは、『これからはためらわずに受診できるようになる』『子育てはお金がかかるのでありがたい』と感謝の言葉を頂きました。2026年4月から開始する中学校での全員給食に向けた準備も進めており、生徒や保護者の方々から期待の声も届いています」

トップセールスも

 ――経済対策も進めてきました。

 「依然として厳しい経済状況の中、商店街のプレミアム付き商品券などの消費喚起策をはじめ、中小・小規模事業者の事業継続・発展と雇用維持のため、デジタル化・脱炭素化やグローバル展開などに取り組む事業者の皆様のチャレンジを後押ししています。

 私自ら積極的なトップセールスを行っています。昨年7月にドイツ・ベルリンで訪問した、スタートアップの成長を支援する組織として有名な『The Drivery』が、横浜において日本で初めての本格的なビジネス活動を開始することになりました。私たちの生活そのものを変えていく、横浜から未来が変わるような新しいチャレンジを進めるスタートアップ企業が生まれることを期待しています」

 ――臨海部での開発やイベントが盛んです。

 「国内外から230万人もの方にお越し頂いた8月の『ポケモンワールドチャンピオンシップス2023』、9月は『プリキュア』20周年記念パレードを行いました。10月には初めて、山下公園通りを歩行者天国にしました。お子さんから大人まで多くの来場があり、スポーツのパブリックビューイングや屋外コンサート、地元グルメなどを楽しんで頂きました。公共空間を使ったこうした特別な空間を、今後もたくさんつくっていきたいと思います」

 ――注目されている、山下ふ頭再開発は。

 「これまで市民の皆様から頂いた1万件を超えるご意見をしっかり反映し、共感して頂ける、そして横浜経済をけん引し、都市ブランドをさらに高める、世界から選ばれるまちとしての発展につなげていきます」

脱炭素化の取組み

 ――脱炭素化は世界の課題です。世界気候エネルギー首長誓約の東アジア代表理事や「包摂的成長のためのOECDチャンピオン・メイヤー」にも就任しました。

 「もはや地球沸騰化とまでいわれる気候変動。世界共通の課題である脱炭素化を横浜がリードしていくことは、日本を代表する都市としての責務であり、横浜の取組みには世界から期待が寄せられています。そこで10月にはパリやリヨンなど環境先進都市を訪れ、市長や副市長、OECDの皆様とトップ会談を行い、この世界的な課題に対して各国の先進都市と連携して取り組んでいくことを確認しました。さらに11月には、バンコクの知事とご一緒に、アジア諸都市のリーダーや国際機関に働きかけ、44もの海外都市・政府機関とともに、アジアの脱炭素化に向けた『横浜宣言』を行いました。アジアにおける脱炭素化をけん引する都市を目指して、脱炭素社会の実現に向けた取組をさらに加速していく決意です。そして、脱炭素化のショーケースとなる『GREEN×EXPO2027』の成功とその先の脱炭素社会の実現につなげていきます」

 ――”グリーン”といえば、市民の身近な場所に緑豊かな公園が数多くあります。

 「市内には地域の身近な公園から大規模な公園まで、さまざまな魅力を持つ約2700か所もの公園があります。公園は子どもたちが遊ぶ場所であるとともに、幅広い世代にとって運動や憩いの場、さらには地域交流の場として、豊かな暮らしに欠かすことのできない大切な場所。『公園のまち ヨコハマ』として、市民の皆様の生活を豊かにする公園の魅力を、一層高めていきます」

「グリーン博」で市民力発信新年度予算の方向性

 ――2024年度に取り組む重点事項を教えてください。

 「これまで書類を整えて、区役所の窓口に出向いて行っていた子育てに関する手続きを、スマホひとつで完結できるようにし、子育ての負担を減らしたいと考えています。そのためのアプリを6月にリリース予定で、このアプリには母子手帳の機能も搭載します。また、子育てにかかる経済的支援のさらなる充実など、さまざまな施策を展開していきます。

 臨港パークから山下公園に至る約5Kmの水際線は、国内外の方々を惹きつける世界屈指の水辺空間を持ち、多彩な観光施設が集まる横浜の財産。その一つひとつの魅力を磨き、公共空間も積極的に活用しながら、エリア全体の魅力をさらに高めていくための新たな仕掛けを打ち出していきたいと考えています。

 3年後に横浜で開催する、『環境』をテーマとした『GREEN×EXPO』の成功に向けて取組を加速させます。環境にやさしい未来の暮らしとは何か、脱炭素につながるライフスタイルとはどういうものかを発信し、市民の皆様一人ひとりが気候変動や環境問題を考えるきっかけとなる場所にしたいと考えています。

 安全・安心な生活環境づくり、誰もが自分らしく地域で安心して暮らすことができるインクルーシブなまちづくり、中小・小規模事業者や商店街への支援など横浜経済の活性化、そして市民の皆様にメリットを感じてもらえるデジタル化も進めていきます」

市民が主役の博覧会

 ――2027年に旧上瀬谷通信施設で開催される、「GREEN×EXPO」。どう機運を醸成しますか。

 「『GREEN×EXPO』は『環境』をテーマとする新しい博覧会、そして、市民の皆様と一緒につくる『横浜グリーン博』です。横浜の環境は、公園愛護会、水辺愛護会、ハマロードサポーターをはじめとした、市民活動によって守られています。『GREEN×EXPO』を、地域の環境を守る皆様の活動、『横浜の市民力』を世界に発信する舞台にしたいと考えています。

 今後、開催の意義や背景、なぜ市民の皆様の力が必要なのか、そして、一人ひとりが主役になる博覧会だということをお伝えし、理解と共感を広げていきます。また、次代を担う若い世代の方々に環境問題と改めて向き合い、議論して頂く場として『ヨコハマ未来創造会議(仮称)』を立ち上げます。そこで生まれた新たな取組みを『GREEN×EXPO』で発信していきます。

 あらゆる世代に参加を呼びかけ、『人々の環境への意識や行動は2027年の横浜から変わった』といわれるよう、全力で取組んでいきます」

 ――最後に市民へメッセージを。

 「就任以来、多くの現場に伺い、スピード感を持って取り組んできました。これからも、『市民目線』を大切に、横浜のさらなる成長のために力を尽くしていきます。今年も、どうぞよろしくお願いいたします」

㈱横浜建材工業

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