「生まれてきた赤ちゃんと、その赤ちゃんを産んでくれたママに『ありがとう』を伝えよう」―。そんな心温まる思いをテーマにした企画「赤ちゃんありがとうコンサート」が3月23日、「かながわアートホール」(馬場洋一館長)で開催された。
同施設内にあるホールには可動式の階段状座席がある。この施設特性を活かし、この日は座席を全て収納。ベビーカーを押したまま、客席に入場することができ、ミルクやおむつなど、大きな荷物を抱えながら移動する子育て世帯の目線に立った会場となった。
この日はクラシック界で活躍する4人の奏者らが出演。オープニング曲を歌い上げたソプラノの小出真琴さんは「赤ちゃんに『生まれてきてくれてありがとう』という気持ちを伝えると同時に、普段、育児が忙しい中で家事やお仕事を頑張っているお母さま、お父さまに、音楽で少しでも癒しの時間になればと企画された。赤ちゃんが大きな声を出しても、泣いても、大丈夫。音楽を楽しんでください」とコンサートのコンセプトを改めて紹介。それまで泣いていた子が音が奏でられると泣き止んだり、ベビーカーの中でスヤスヤ眠ったり、リズムに合わせて親子で体をゆすったり、来場した親子らは本格的なクラシック曲をメインに、子ども向けの楽曲も織り交ぜた45分のステージを思い思いに楽しんだ。
昨年6月に誕生した男児と来場した母親の一人は「子育ては24時間体制で大変なことが多いけれど、今日は素敵な音楽を楽しむことができて、なんだか心が温かくなった。明日から、いや今晩からまた頑張りたい」とベビーカーに乗った息子に笑顔を向けた。
馬場館長は「ベビーカーでの入場が昨年の倍になった。改めてニーズを感じている。これからもこうした取り組みを続けたい」と話した。
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