不登校の児童や生徒を中心に「勉強の遅れがみられる」「集団になじめない」など、学習環境が整っていない小学生、中学生を民間レベルで支援している保土ケ谷区内のボランティア団体がこの程、活動1年を迎えた。学習支援をメーンに「学びの場」を提供しようという取り組みを取材した。
相鉄・天王町駅に程近い民家を借り上げて運営されているこの施設は「学びのひろば よいしョ」(保土ケ谷区神戸町3-2/【携帯電話】090・8343・7564)。 代表を務める本間利夫さんは元々、中学校の校長を務め、現在は神奈川大学の講師などとして、教育現場の第一線で活躍している。そんな中で近年は特に、いわゆる「教育弱者」への支援の必要性を痛感。自分と同様、小・中学校の元校長先生や教員などに協力を働きかけ、昨年3月に同施設を立ち上げたという。
学習支援がメーン
活動内容の柱は「学習支援」と「居場所づくり」。 メーンに据えた学習支援を通して「あくまで子どもたちが少しでも元気と自信を取り戻す手助け」を目標としている。 支援には子どもの置かれている状況に最も適すると思われる元校長、教員、さらには大学生が適宜対応。同時に支援者のスキルを活かし、親たちに対する相談や支援活動も実施。保護者も交え包括的なサポートを展開している。
また、こうした動きと並行して、活動に対する地域の協力を求めようと精力的にイベントを開催。ここに通っていない子ども達でも参加可能な遠足企画やデイキャンプ=写真右下などは区民からも好評で、本間代表は「人気の高かった『JALの整備工場見学』などを含め、今年度も地元の方々と一緒に楽しめる企画を実施していければ」と、展望を語る。施設利用は、支援内容に応じて数千円程度の実費が必要となるものの、基本的に非営利で運営。将来的にはNPO法人化を視野に入れているという。
少しずつ成果も
歩み始めてようやく1年。PR不足などもあり利用者はまだまだ少ない、と施設スタッフ。それでもこの4月に、不登校だった子を学校に戻すことができた事が、大きな喜びに繋がっているのだという。
より身近な存在に
教育現場で同施設の様な「学校以外の学びの場」を拡充しようという動きが広まる中「子ども達にとって、身近な場所にこうしたセーフティネットがある事を、まずは知ってもらいたい」と本間代表。市民活動センターとも連携を図り、より地元に根ざした施設を目指す方針を打ち出している。
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