地域特性を生かし、市民自らが提案・整備する横浜市「ヨコハマ市民まち普請事業」の2次審査がこのほど行われ、上星川地域で活動する団体「FM上星川」(天野進一代表)が提案した上星川商店街に新設されるビルの屋上に近隣住民のコミュニティスペースを作る取り組みが事業認定を受け、最高額となる500万円の助成を受けることが決まった。
同団体は地元商店街を活性化させようと2016年2月、独自に住民調査を実施し、ニーズの高かったパン屋の誘致に成功。この調査過程で地域内にコミュニティ形成の場がなく、その整備に対する住民の期待が高いことに着眼した。
商店街は小規模でありコミュニティスペースを確保することは難しいことからメンバーは、デッドスペースになりやすいビルの屋上を活用し、地域住民の憩いの場を生み出そうと思案。誘致したパン屋がテナントとして入るビルが新設されることから、ここにコミュニティスペースを作ろうと検討を進めている。
全審査員が評価
180人の聴衆が集まったこの日のプレゼンテーションでメンバーは商店街に新たな人の流れが生まれることや、人と人とのつながりを生み出すことができ、商店街利用も高まること、さらにまちへの愛着が高まり、訪れる人にとっても、住む人にとっても魅力的な地域となるなど、整備効果を熱弁。7人の審査員全員からの支持を受け、上限額となる500万円の助成を受けることが決まった。
完成は今秋
商店街の若手、地域住民、建築家、横浜国立大学の学生などで組織されるFM上星川のプロジェクトチームは昨秋、コミュニティスペースの活用法を考えるワークショップを開催。幅広い世代の地域住民らが参加し500を超える利活用案が上がった。年明けに屋上スペースの完成イメージ模型の披露会でも多くの住民が集まるなど、地域の大きな関心を集めている。
計画では広さ45平方メートルほどの屋上広場は木材を床面、壁面に使った空間になる。今後、3月ごろに着工する予定のビルの整備がある程度完了する9月ごろから屋上空間の工事を開始。今秋には完成させる予定だ。
天野代表は今回の助成決定を受け「思いが伝わり、とても光栄に思う。税金の中から補助金を受けるという点で大きな責任も感じる。地域に愛されるスペースを創り上げていきたい。これからが本番」と話した。
|
<PR>
保土ケ谷区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>