権太坂境木地区で昨年10月から実証運転されていた路線バスが10月1日から本格運行に移行することが決まった。JR東戸塚駅を発着点に午前6時台から午後10時台まで1時間に1便程度、同地区を巡回する予定。
昭和40年代に宅地が造成された同地区は高齢化率が高い地域で、住宅街から境木中学校前を通る既存のバス路線へ出るには急坂を上る必要がある。
地元自治会から相談を受けた市交通局はバス路線などがない交通不便地域の主体的な取り組みを道路局が支援する「地域交通サポート事業」の活用を提案。自治会を母体とするバス路線検討委員会が全世帯を対象にした住民アンケートを実施すると90%を超える世帯から回答が寄せられ、地域内の高い関心を示した。
アンケートでは65%近い住民が「移動に困っている」と回答。このような地域の実態を手に市営バスを運行する市交通局に働きかけた結果、昨年10月から区内では初となる「地域交通サポート事業」による実証運行が始まり、採算性や安全性の検証が進められてきた。
目安を大幅に上回る利用
本格運行への目安となる1便あたりの利用者数は9人と定められていたが、7月までの10カ月間の平均利用実績はこれを大幅に上回る28・6人だったことから、市交通局などは「地域に需要があり採算性が見込める」と判断した。
東戸塚駅発着1時間に1便
バスは本格運行へ移行する10月1日以降も実証運行期間中と変わらず、東戸塚駅を発着点とし11の停留所が設けられた4・4Kmのルートを巡回。朝6時台から夜10時台にかけて1時間に1便程度運行する予定となっている。運賃は大人220円(IC216円)・小児110円(IC108円)。
権太坂境木自治会の田中久会長は「住民の強い思いと行政関係者のサポートがあって実現する。感謝の思いでいっぱいだ」と話している。
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