数値でみる川崎と高津No.4 シリーズ 増えている「赤字」市債 川崎市議会議員 ほりぞえ健(けん)
国の借金である国債残高は、今年度末には800兆円を超えると言われています。同様に川崎市も市債を発行しており、昨年度末の発行残高は約1兆円となっています。
市債というとマイナスイメージを持たれがちですが、本来は適切な自治体運営に必要不可欠なものです。たとえば30億円をかけて小学校を建てる場合、自治体の会計制度では建設した年にすべての負担が発生します。校舎は60年使えても、たまたま建設した年に納税した市民だけが全額を負担するのでは不公平ですので、市債を発行し毎年少しずつ負担するわけです。
問題は市債残高が増えていることではなく、その中身です。グラフの赤い部分は臨時財政対策債をはじめとする「赤字」市債で、通常の市債とは異なり、日常的な行政サービスなどで消費されてしまっています。本来は国から交付されるべき額が削られたために発行された市債で、結局は将来の川崎市民が返済をしなければなりません。すでに市債残高の3割は「赤字」市債となっており、これ以上、次世代にツケをまわしてはいけないと思います。
ほりぞえ 健
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