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学生有志が運営 高津市民館に「無料塾」 貧困、格差解消へ一歩

コミュニティ社会

掲載号:2021年8月6日号

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授業の様子=同塾提供
授業の様子=同塾提供

 経済的な事情などで塾に通うことができない子どもたちに学習支援を行う「無料塾」。なかでも高津区内では大学生による「かわさき芽吹塾」が高津市民館で開講し、貧困問題や教育格差解消を目指して子どもたちの支援に乗り出している。

 かわさき芽吹塾は、代表を務める大学2年生の吉沢春陽(はるひ)さん(20)が、高校の同級生とともに立ち上げた無料塾。昨年11月に、開講を目指して動き始め、八王子市の無料塾「八王子つばめ塾」にコンタクトを取り、同所を実際に見学した上でノウハウを学んだ。ホームページもアルバイト代から費用を捻出し、パソコンが得意な兄に聞きながら自身で作成。今年5月に開講に至った。

 講師は友人や一般から募集し、大学生9人で担当。生徒は開講当初ゼロだったが、現在は中学生2人が入塾している。吉沢さんは「体験生は4人いるが、みんな自分で調べて来てくれた意欲的な子。勉強が苦手で、もっとこの場を必要としている人もいるのでは」と推察する。

「見えにくい貧困」知って

 吉沢さんが2年前、アフリカの貧困に関するドキュメンタリー番組を見たことが、同塾設立のきっかけだ。「1分間に17人が飢餓で亡くなり、そのうち12人が子どもであるという内容に衝撃を受けた」と吉沢さん。大学入学後、塾でのアルバイト経験も踏まえ子どもの学習支援に目を向けたという。川崎市が小中学校で進める「地域の寺子屋事業」も調べたが、ボランティアの希望者が一定数いることを知り「場を増やすことが大切なのでは」と、自ら立ち上げを決めた。

 厚労省によると、2018年の国民生活基礎調査では17歳以下の子どもの貧困率は13・5%で、約7人に1人が貧困状態にあるとされている。外見上は貧困状態にあるとわかりづらいことも、現代の貧困の特徴だ。こうした「見えにくい貧困の現状を知ってもらい、なくしていけたら」と吉沢さんは思いを話す。

 同塾では教育格差の解消だけでなく、学校で孤立している子や、ひとり親家庭などで夜に1人になってしまう子の居場所やつながりの場としても機能させたいという。「誰もが人に助けられて生きているはず。恥ずかしがらずに助けを求められる社会になり、生きづらい環境を少しでもなくすことができたら」

 かわさき芽吹塾は、原則毎週土曜日の午後5時30分から9時に開講(緊急事態宣言発令に伴い時間変更の場合あり)。対象は中学生と高校生で、他の塾に行っていない(家庭教師含む)ことなどが参加条件。1対1の個別指導で、要望に応じてオンラインでも実施する。また、塾の運営費や参考書等の費用に充てる寄付も募っている。詳細、問合せは【URL】https://mebuki-gakushushien.com/を参照。

代表を務める吉沢さん
代表を務める吉沢さん

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