パークシティ武蔵小杉 市内初の適合証 高層住宅の震災対策で
区内新丸子東の高層マンション「パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー」が、川崎市の「高層集合住宅の震災対策に関する施設整備要綱」に初めて適合したとして9月5日、阿部孝夫川崎市長から整備基準適合証を受けた。
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この要綱は、震災時にライフラインが復旧するまでの間、高層住宅の高層階に住む人が自立した生活を送ることができるよう、震災対策用設備の設置を推進する内容となっている。地階を除く10階以上の共同住宅が対象で、居住階から2フロア以内に「防災備蓄スペース」を設け、停電時にも使える「防災対応トイレ」を整備することとしている。東日本大震災時に高層住宅で電気や水道などのライフラインやエレベーターが停止したことを受け、7月1日に施行された。
ミッドスカイタワーは地上59階建てと、全国一の階数を誇る高層住宅。震災時はライフラインが停止し混乱が生じたこともあり、管理組合が防災委員会を組織。防災備品の整備やマニュアル作成など、震災時の対策に取り組んだ。
要綱に適合するために、食料や飲料水、簡易トイレ、救助工具などを備蓄するロッカー(1・1平方メートル)をほぼ全ての階に設置。情報不足で混乱が起こったことを踏まえ、停電時も利用できる情報収集用のテレビモニターや無線機(5フロアごと)も整備した。直結給水方式の防災トイレは以前から1階に3か所あったが、停電時に使用可能なLED懐中電灯を置いた。
松尾恵司住宅管理組合理事長は「内廊下のためスペースを作ることが難しかったが、ごみ置き場を有効活用し確保できた。近隣にも防災の輪を広げられれば」としており、阿部市長は「(他の高層集合住宅の)モデルとなることを期待している」と話した。
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4月26日
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