神奈川県商店街振興組合連合会の理事長に就任した 伊藤 博さん 木月在住 72歳
温故知新で突進むリーダー
○…47都道府県にまたがる全国組織で、県内は30の振興組合が加盟。国からの助成金管理や情報提供などで組合員の振興・発展のための陣頭指揮をとる。「商店街といっても、振興組合や協同組合などの法人化をしていない組織もある。振興組合になることで、活動の幅や可能性が広がることを働きかけていきたい」と加入促進をめざす。年に数回の全国会議では、国への要望を上げるつもりだ。
○…ブレーメン通り商店街の理事長に就任し10年。音楽隊像や純粋令に基づき醸造したビールなど、名称の由来となった街があるドイツ色を全面に出し、全国や海外から視察に訪れるほどの活気を見せる。成功の秘訣はアンテナの高さと積極性。利便性に優れたICポイントカードや障害者や子どもも利用できるトイレなど、必要と感じればすぐに導入する。肝心な経費面は「募る会費は決して安くない。でも、活気があればお客様が増え、店舗の売上アップに繋がる」と理解を得る。客のニーズに応えるという当たり前の姿勢を貫く商店街のブレーンだ。
○…クリーニング店を営む両親の間に、7人兄妹の長男として誕生。高校は県内有数の進学校に入学するも、「親の仕事を継ぐと決めていたから」とクラスで唯一進学せず家事に就いた。事業に必要な4つの資格や免許も高校在学中に取得。40歳で社長の座を父から譲り受けた後は「親に頼らずに、古き良きものは残して、新しく必要だと思うものは取り入れたよね」―その精神は今も変わらない。
○…「じっとしていられない性格」で、休憩時間もそっちのけで動く姿は信頼を呼び、頼まれ事も多い。それでも「急ぎの仕事は忙しい人に頼むものだから」と引き受ける。今回の理事長就任も「名誉職ではない。実行することが大切。あなたが理事長になって変わったよ、って言われるよう県内の商店街発展に努めたい」。年齢を感じさせない熱い眼差しで前を見る。
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4月26日
4月19日