選挙制度130周年記念功労者表彰で総務大臣感謝状を受賞した 小宮 志奈乃さん 今井上町在住 74歳
一票の大切さ訴え続け
○…投票率の向上や公正な選挙などを目的とした中原区明るい選挙推進協議会の委員を務め四半世紀。選挙期間中は連日のように期日前投票の会場で立会人を務め、区民祭での啓発活動、小学生相手に模擬投票などを行ってきた。「子どもたちが、大人になったら投票に行くよと言ってくれるのが嬉しくて。感謝状は遠慮したんですけど、ご褒美だと思って頂きました」と謙虚に喜ぶ。
○…1994年、当時の町会長から推薦され委員に就任。「頼まれたら断れない性格でね。なんでも興味を持つのが悪いくせ」と苦笑する。委員を務めることで、自身もより政治に関心を寄せるようになった。投票所が分からないという人に対しては、区役所に行けば投票できることを教え、所属する町内会婦人部の会合でも各町会長に会えば「選挙に行くよう地域の人に呼びかけてほしい」と常に伝えている。
○…夫と結婚後約50年区内に住み続ける。「住み始めたころ自宅の周辺は畑ばかりでのどかでしたけど、すっかり便利な街に変わりました」。2人の子どもを育て、夫を亡くした20年ほど前に伝統工芸の織物を始めた。子育てや旅行など夫と過ごした時間を埋めるかのように投扇興や大島紬の制作に没頭。中原区文化協会に所属し、人に指導するまでの腕前になった。「選挙や地域活動など今思えば夫には好きなことをやらせてもらった。幸せでした」
○…選挙権年齢引き下げ直後の選挙で、区内の18歳、19歳の投票率が市内で最も高かったことが、今も忘れられない。「学校で啓発してきたことが実ったのかなって思った」。それでも続く低投票率には懸念を示す。「みんなの一票で世界が変わることがあると信じ、その大切さを訴え続けていきたいですね」
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4月26日
4月19日