国内最年長騎手の森下博騎手(64・川崎競馬場所属)が今月6日、現役最後の騎乗を果たした。この2日前に最年長勝利記録を更新したレジェンドは、通算2676勝の記録を残し、惜しまれながらダートを去る。
引退レースは新型コロナウイルス感染拡大の影響から、無観客で開催された。この日の第8レース、午後3時3分に発走し、胴赤・袖白・赤二本輪の勝負服に身を包んだ森下騎手が騎乗するエスプリブラウン号は4着でゴールを駆け抜けた。
レース終了後、森下騎手は「無事に終わって、みんなに迷惑かけずに騎乗できてホッとしている」と語った。
4月に引退式
森下騎手のデビューは1973年11月7日で、初戦初勝利の快挙を成し遂げた。その後も勝利を重ね、通算成績は2万2994戦2676勝。
最後の勝利は無観客でのレースだった。「パドックなどで声をかけてくれるファンに応える気持ちでこれまでやれてきたので、できればファンの前で勝つところを見せたかった」と残念がった。それでも「ファンに対する恩返しができた」と満足そうな表情を浮かべ、04年の川崎記念(G1)での勝利以上に一生に残るとも。
昨年から考えていた「引退」。体力的にきつく、調教をした時に足が動かなくなったことがあり、その時に決心したという。「今まで馬主さんなどの支えがあって、乗ってきた。気持ち的には乗り切った」とすがすがしい笑顔を見せた。
引退後は調教師として競馬界に貢献する予定。体力的にきつくなっても厩務員の仕事をいちから教えてもらうつもりという。「馬からは離れられないね」と根っからの馬好きの顔が覗く。
引退セレモニーは次回の川崎競馬開催期間(4月13〜17日)に行われる予定。「これまで応援していただいて感謝の気持ちでいっぱい。本当に今まで有難うございましたと伝えたい」と来場を呼びかけた。
中原区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|