今年8月で設立25周年を迎えた、川崎市とどろきアリーナの支配人を務める 廣川 智一さん 等々力在勤 53歳
華やかな舞台、陰で支え
○…市民スポーツや催しの拠点、成人式会場を担う施設の指定管理者として、コナミスポーツから赴任したのは2年前。昨年10月、台風19号で1階が浸水。ホールの床が剥がれ壊滅的な被害を受ける中、焦点は3日後に控えていたバスケB1・川崎ブレイブサンダースの試合だった。「養生パネルを他都市から借り、コートの設営に全力でした」。使命感から、5千人の観客で埋まった時は胸が熱くなったという。苦難は終わらずコロナが襲い、年に一度のアリーナまつりも中止に。「時間が止まったようだった」が、市民の健康のためにとエクササイズなどの動画配信も手掛けた。
○…大学卒業後、都内の観光ホテルに就職。婚礼事業などに携わり、設営から終宴までのサービス提供にやりがいを感じた。「お客様と打合せをして、成功させるためのストーリーを作り、最後に喜んでもらえるのが嬉しくて」。転職し業態が異なる今もその思いは変わらず、最高のサービスは何かを考える日々だ。
○…妻、娘、息子の4人家族。休みが合わず、スポーツに励む子どものプレーを観る機会は少ないが、子育ては放任主義。「これからの時代、大学を出て就職することが全てじゃない。道に迷ったら助言したい」。受験勉強を促す妻と考えは異なるが「それを判断するのも子ども次第」。趣味は骨とう品市に出掛けること。「昔懐かしい物を見ていると心が安らぐ。壊れた物も買って修理するのが楽しくて」
○…改修中のメインアリーナは10月に完成予定。施設のある等々力緑地一帯も、将来再編整備が行われる。「目指すは川崎市だけでなく、全国のアリーナにすること。やって楽しい、観て楽しい、そんな施設に」。市民や利用者、従業員とともに、新たな夢を追う。
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4月26日
4月19日