西丸子小の学校歯科医を務め、コロナ下で児童の虫歯増加に警鐘を鳴らす 佐藤 哲郎さん 小杉町在住 62歳
子どもの成長「歯」から支え
○…西丸子小の学校歯科医を務めて20年。通常年1回の検診を2回に増やし、各クラスを巡回して歯磨き指導に取り組む。同校に必要性を訴えて導入した給食後の歯磨きで児童らに習慣化させ、「川崎市歯科保健優良学校表彰」など数々受賞した。「自分はきっかけを作っているだけ。私の話を聞いた児童が歯を大切にしたいと思ってくれて、先生方やご家族が一緒に取り組んでくれている結果」と微笑む。
○…口腔内の状態から虐待や育児放棄されている子どもの発見に尽力する「日本子ども虐待防止歯科研究会」の理事も務め、検診を通して「見えづらい家庭環境」を推測。学校に指導のアドバイスをする役割も担う。「うちには子どもがいないから、診てきた児童はみんな我が子のよう。一人でも多くの子どもを救う手助けがしたい」と思いを込める。
○…東京都出身。歯科医の父が新丸子駅そばに開業し、3歳で中原区へ。幼い頃は「周辺で一番高い場所」だった病院ビルの4階から富士山を眺めるのが好きだったが、「もっと高い建物が増えていつの間にか見えなくなった」と残念がる。外出自粛で10キロ以上増加し、病院の上階に自分専用のジムを設置予定。「在宅時間が長くなって妻の料理を食べすぎた。運動して早く元の体型に戻したいね」と意気込む。
○…新型コロナの影響で給食後の歯磨きが中止に。児童らの虫歯が増加している現状に校医として警鐘を鳴らし、「歯磨き習慣を定着させるためにも早く再開したい」と待ち望む。今後は栄養士と連携し、給食の「食べ方」から歯の健康指導ができないか研究を重ね、「学校や家庭と連携し、歯を通して子どもの健康を支えたい」と地域の子どもを思い、見守る。
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4月26日
4月19日