家庭での生ごみの堆肥化を推進する川崎市は6月、堆肥の活用場所として市内8カ所の農園などと連携した。各園で堆肥の受け入れを開始し、区内では社会福祉法人セイワもえぎの丘と、福祉交流農園が対象に。堆肥を農作業に活用し、食の循環の構築を目指す。
川崎市では、焼却ごみ量の約4分の1が家庭から出た生ごみ。削減のため市は、自宅で堆肥化するコンポスト化容器の購入助成などに取り組んできた。一方、集合住宅などの住民から、堆肥を使う場所がないといった声があったという。
もえぎの丘(井田3の14の1)では、昨年から残飯の堆肥化に着手。今回、隣接する畑に専用スペースを設け、市民も堆肥を持ち込めるようにした。担当者の篠崎圭介さんは「コンポストは手軽。環境への意識を変えるきっかけにしては」と話す。
NPO法人あかねと川崎市が共同運営する福祉交流農園(井田中ノ町751)でも受け入れ。同農園は、2019年から堆肥化に取り組んでおり、堆肥を使った野菜づくりをしている。今後は市民から集まった堆肥も活用するほか、近隣の花壇での使用も考えているという。
野菜販売も
市民がつくった堆肥で野菜などを育てて販売・配布し、その野菜を食す際に不要になる皮などを再び堆肥化。こうした「食の循環」を生み出すことも、市の狙いの一つだ。もえぎの丘では収穫できた日に、福祉交流農園では雨天時と日曜日以外は毎日午前10時から販売する。
受け入れ対象は生ごみではなく、「生ごみ堆肥」なので注意が必要。もえぎの丘は平日午前9時から午後4時まで受け入れ。福祉交流農園は事前に問合せが必要(【電話】044・799・2234)。市内のその他の施設は市ウェブサイト「生ごみの減量化・資源化」のページで確認できる。
中原区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|