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4月26日
学校給食のない長期休暇などに共働き世帯や貧困家庭の児童へ朝食を提供しようと、市立平間小学校(佐川昌広校長)で行われている取り組み「おはようバナナ」。昨年の休校期間、佐川校長が独自で始めるとすぐに支援の輪が町内会やこども食堂に広がった。今年の夏休みからは平間銀座商店街も加わり、地域一体で食育の面から児童を見守っている。
「しっかり食べるんだよ」。今夏は終業式の日から支援を始め、佐川校長から校長室を訪れた児童へ、バナナやパン、飲料水などが詰められた袋が手渡された。休み中は毎週火曜に実施。数人から数十人が訪れている。
始まりは昨年3月から5月まで続いたコロナ禍での休校期間。親の仕事や経済的な事情で児童の食事が疎かになることを懸念し、佐川校長が自費でバナナを提供した。佐川校長は「経済的に苦しい家庭の子に限定すると周りの目を気にして来にくくなる。そのため『バナナを食べたい子』と間口を広げた」と背景を話す。
上平間第3町会とひらまこども食堂は昨年、取り組みを知るとすぐに費用負担や食糧支援などを申し出た。大泉浩町会長は「昔と違って今は共働きで親が忙しい。食事が偏らないよう支援している」と話す。貧困をなくそうと5年前から子ども食堂を開く山本芙佐子さんは「地域に開かれた平間小ならでは。地域一体で子どもを見守りたい」と思いを込める。
取り組みは、同校が推進するSDGs(持続可能な開発目標)の目標3「すべての人に健康と福祉を」にもつながる。同じくSDGsを進める平間銀座商店街は、今夏からパンの提供で協力。石井雄介理事長は「コロナ禍で大変な子たちの助けになりたい」と話す。
佐川校長は今後について「地域の協力なしでは続けていけない」とし、いずれは保護者の協力を仰ぎ、家庭科室を活用して児童に調理の段階から教えたいとする。
学習意欲にも関係
市教育委員会と市立小学校校長会が、市内全市立小の5年生を対象に毎年行っている学習状況調査によると昨年度、朝食を「食べないことが多い」または「食べない」と回答した児童は5・5%(前年比0・5ポイント増)。約20人に1人だった。朝食と学習意欲や学校生活の楽しさ、睡眠との関係も示されており、「必ず食べる」と回答した児童の方が満足度が高い傾向にあった。
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4月26日
4月19日