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中原区版 公開:2012年7月13日 エリアトップへ

ヨーロッパに文化交流として作品が送られることになった能面制作者 吉川 裕さん 上小田中在住 66歳

公開:2012年7月13日

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魂が宿る面を作り続ける

 ○…能楽で用いられる能面の制作者。5月の『中原街道時代まつり』では自作した30面を展示し、その迫力と完成度の高さは多くの人を魅了した。7月15日に開催される『なかはらっぱ祭り』にも出展。さらに22日には、能面3点が川崎市国際交流協会による文化交流としてヨーロッパに渡る予定。「現代の人が忘れかけている日本の伝統文化を、多くの人に知ってほしい」。展示の際は必ず会場に出向き、能面の素晴らしさを伝えている。

 ○…能面に出会ったのは5年前。定年まで勤めた会社の先輩から声をかけられて始めた。「興味はあったけど、僕にできるわけない」と思っていたが、「やってみたら想像よりも出来た。おもしろい」と引き込まれた。以来、月1回のペースで能楽堂に通い勉強を重ねた。自宅リビングの一角で1日10時間以上かけて制作することもある。これまで作った面は250以上。「どの作品にも課題があって、100点というものがないんです。挑戦し続けられることが魅力。まだまだ作ってないものがあるから能面師とは名乗ってないんです」

 ○…香川県高松市出身。大学卒業後、松下電器産業(株)に入社し営業として全国を転々とした。定年前の10年間は事業部長としてスタッフ60人を束ねた。当時からの趣味が魚釣り。沖縄以外は日本全国釣り目的で旅行、80cmの鯛を釣ったこともある。海外も好きで、およそ30カ国を旅した。お気に入りは歴史あるヨーロッパの文化。「知らない世界に接することにそそられるんですよ。能面と一緒かな」

 ○…大切にしているのは自分の頭で考え、自分の判断で行動し、自分の言葉で語ること。「『死』は一つの読み方しかないけど、『生』は読み方が多い。たくさんの選択肢と生き方があって何を選ぶかは自分次第」。能面には制作者の魂が宿り、一つひとつにテーマと物語があるという。木と対話し、魂を込めて打ちこんでいく人生は続く。
 

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