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中原区版 公開:2018年5月18日 エリアトップへ

北野書店 「かこさん創作原点知って」 来月、エポックなかはらで展示会

文化

公開:2018年5月18日

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かこさんの絵本を手に思いを語る北野さん
かこさんの絵本を手に思いを語る北野さん

 5月2日に92歳で亡くなった幸区ゆかりの絵本作家のかこさとし(加古里子 本名・中島哲)さんと親交のあった北野書店(幸区鹿島田)が6月13日から15日までエポックなかはらでかこさとし展を開く。昨年から準備を進める中での訃報となったが、企画展を通じ「数多くの作品を残したかこ先生の創作の原点が幸区東古市場在住時代のセツルメント活動で育まれたことを、多くの子どもたちのために伝えたい」と北野嘉信代表取締役は力を込める。

 同書店主催の川崎市学校図書展示会での同時イベントとして開催する。昨年から準備を進め、かこさんから直接「川崎のことだったらお手伝いする」との話があったという。訃報に接した北野さんは「当初亡くなったことが実感できなかったが、日に日に心に穴が開いている」と語る。

 北野さんは10年ほど前、かこさんとの共著で絵本を制作した東京理科大前学長・藤嶋昭夫妻を通じて「特別な縁を持ち」、交流を深めた。「包み込まれるような、全てを受け入れていただける」かこさんの優しさに触れ、「何かできることはないか」と思案。多くの人に地元ゆかりの絵本作家であることを紹介しようと、鹿島田駅前の書店でかこさんのフェアを開催してきた。

 『からすのパンやさん』や『だるまちゃん――』シリーズをはじめ600点以上の作品を残したかこさんは、東大工学部を卒業後、幸区にあった昭和電工の研究所に勤務。1950年代後半から70年まで近くの東古市場や市内に在住した。

 戦後間もない頃の古市場地域は、バラック平屋が立ち並び、厳しい生活を送る人が大勢いたという。かこさんは休日になると、セツルメント(生活向上のための社会事業)活動に尽力。紙芝居や幻灯作品を制作し、子どもたちに読み聞かせを行っていた。創作活動の原点で「川崎の子どもたちから学んだ」と、かこさんは語っていたという。

 フェアは、現在流通するかこさんの絵本600点を展示するほか、川崎を描いた複製画や川崎在住時代の写真を並べる。北野さんは「かこ先生は平和や多様性など様々なメッセージを絵本に込めていた。子どもたちの幸せのために、創作の原点を知り、より身近に感じていただければ」と語る。展示会は入場無料。午後1時から7時、最終日は午後5時まで。詳細は同書店ホームページ(http://kitanobook.co.jp)。

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