取組みや課題について語る向坂区長
新年にあたり、本紙では向坂光浩中原区長にインタビューを行った。昨年の区役所の取組みや、今年の抱負などについて話を聞いた。（聞き手／本紙・中原区編集室 有賀友彦）
―昨年は中原区にとってどんな一年でしたでしょうか 向坂「昨年４月に区長に就任し９カ月が経ちましたが、地域の皆さんの取組みが非常に活発で頼もしく感じています。約３万８千人の来場があった区民祭をはじめ、各地域で多くのイベントが行われ一体感や賑わいが見られました。特に大きなニュースは川崎フロンターレの優勝でしょう。街全体が祝福ムードに包まれ、優勝報告会に市内の区長で唯一参加させていただき感無量でした。これまで区役所でも川崎フロンターレとタッグを組み、親子サッカー教室や児童学習支援など様々な企画を実施してきており、選手はもちろんスタッフの皆さんにもお疲れ様と伝えたいですね。実は鬼木達監督が現役の頃、試合中のハーフタイムのイベントに参加し『好きな選手は鬼木選手』と宣言した思い出があり、お互い就任した年の優勝に何か縁を感じましたね。
一方で、昨年は季節外れの台風に悩まされた年でした。多摩川の水位が上がり沿岸が水没し、対岸の大田区では避難勧告が出されました。幸い重大な被害にはなりませんでしたが、災害対策や情報伝達手段の見直しの必要性を強く感じました。
その台風直撃となった川崎市長選は、期日前投票が多く衆院選と同日だったこともあり、投票率は前回を上回りました。急な解散であったことや、中原区は10区・18区での区割り変更も導入されたことから、投票所などで多くの方のご協力をいただき、改めて感謝申し上げます」
―昨年を踏まえた課題、今年の抱負をお聞かせ下さい 向坂「課題としては、武蔵小杉駅の混雑があります。年末にＪＲ東日本が対策を発表しましたが、今後も人口増が予測される中、少しでも緩和していくために区としても関係機関と連携し取組んでまいります。
また、等々力の硬式野球場は、汚染土や軟弱地盤の影響で工期が２年先延ばしになりました。区民の皆さんにはご迷惑をおかけしておりますが、安全・安心な野球場にするためにご理解いただければと思います。 また、２月11日（日）には上丸子小で総合防災訓練を開催します。昨年９月に大戸小学校で開催し今年度２回目となり、自助互助の防災意識を高めていただく機会にしてもらいたいと願っています。具体的には、震災対策、救急対応をはじめ、火おこしなどのアウトドア対策、風水害に対する降雨体験などの親子でも学べる内容、地域特性等に合わせたマンション防災、弾道ミサイル発射時の音声確認などもあります。どなたでも参加できますのでぜひご来場下さい。
また、子どもから高齢者や障害のある方まで全ての皆さんが住み慣れた地域で安心して暮らしていくための〈地域包括ケアシステム〉は土台づくりから次のステップに移ります。区内５地区の特色を踏まえた〈地区カルテ〉を活用したワークショップの開催等でより拡大・浸透させてまいります」
―最後に区民へメッセージを
向坂「区民の皆さんが笑顔で暮らせる街づくりに努めてまいります。職員が地域に顔を出す機会が増えていくと思いますので、どんな事でも気軽にご相談下さい。また、川崎フロンターレの連覇をはじめ、川崎ブレイブサンダース、ＮＥＣレッドロケッツ、富士通フロンティアーズ、富士通レッドウェーブという中原区に拠点を置くスポーツパートナーの活躍を皆さんと見守っていければと思います」
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