鎌倉市が、ふるさと納税をした人に対する「返礼品」のラインナップを拡充させている。11月下旬以降、鎌倉三大洋館の一つ「古我邸」でのディナーなど13件を追加。寄付額を増やし、まちづくりに活用したい考えだ。
「ふるさと納税」は2008年にスタートした制度で、自分の故郷や好きな自治体に寄付をすると、寄付額の一部が所得税と個人住民税から控除されるもの。
近年、各自治体が地域の特産品などを寄付した人に贈るようになったため利用者が急増している。
鎌倉市では2013年度、市民が他の自治体に寄付を行い、住民税が控除された額と寄付を受けた額の差が約150万円の「赤字」となり、今後も税収減が予想されたことから、返礼品の導入を決定。今年7月21日、鎌倉彫の器や海産物のセット、ローストビーフなど65種類を用意し、スタートした。
大手検索サイトからの申し込みが可能になったこともあり、寄付額は順調に増加。11月末までの4か月間で761件、3069万2千円となった。
内訳は市内が89件、市外が672件。また寄付の際に選択できる使い道については、「鎌倉の歴史的遺産や文化財を守る」が249件で最多となった。
市ではスタート後も、返礼品の拡充に取り組んできた。特に年末は、控除を今年度の税金に反映させようと申し込みが増えることから、11月下旬以降に13件を追加。市内扇ガ谷の洋館「古我邸」での「ディナー2名様ご招待券」(10万円以上20万円未満の寄付の場合)や北鎌倉たからの庭の「和菓子作り体験」(同4万円以上5万円未満)など全部で85種類となった。12月に入り、過去最高となる100万円の寄付があり、古我邸での40人貸切ディナーを返礼品に選択した。
市は「今後も鎌倉ファンを増やし、期待に応えるまちづくりを進めていきたい」とし、12月10日にはこのほど設置した景観重要建造物などを保存するための基金を寄付金の使い道として追加した。
同制度に関する問い合わせは市経営企画課【電話】0467・61・3845へ(12月29日から1月3日は閉庁)。
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