岡田かずのり 市政報告vol.5 「100年の計」で深沢のまちづくりを
鎌倉地域、大船地域に次ぐ「第3の拠点」として、注目が集まっている深沢地域整備事業用地。立憲民主党鎌倉市政担当で、前鎌倉市議会議員の岡田かずのりさんに、深沢の再開発を含めたこれからの鎌倉のまちづくりについて聞いた。(企画:立憲民主党神奈川県第4区総支部)
――深沢のまちづくりに興味を持ったのは?
「もう30年以上前になると思いますが、JR大船工場があるときに、『ここは鎌倉市の第三の都心になる』と行政発表があり、市民の立場で、開発の夢をグループで一緒に模型を作って提言したことがありました」
――その後はどうですか。
「ここでの開発が遅々として進まないなか、大船のまちづくりに関心が移っていきました。ただ東海道沿線の開発は戸塚や大船、藤沢と並んで行わなければ鎌倉市の税収増の道はあまりないと思っていました。鎌倉地域は横須賀線が通り、神社仏閣や古都があるので、観光都市として小京都のような女性客が安心できるまちづくりが求められていると思います」
――松沢さんが県知事の時に武田薬品湘南工場の大阪への移転の話が持ち上がり、新駅が設置されれば残るという噂話がありましたが…
「その噂は聞きました。武田や県知事の決断は大きかったと受け止めています。武田があるのとないのとでは地域にとって違いは大きいでしょう。その後に湘南鎌倉総合病院がお隣に山崎から引っ越してきました。関係者は大きな病院にすると意気込んでいらっしゃいました。新駅設置の比重が高まってきたのかなと思います」
――JRの大船工場や社宅がなくなっていかがお感じですか。
「ここは鎌倉市唯一の広大な土地です。将来を見据えて深沢だけではなく、市財政にも資するようなまちづくりが必要だと思います。2019年までの30年間で、鎌倉の人口構造は年少人口が6千人、要の生産年齢人口も2万5千人減ったのに対し、高齢者人口が3万人増えています。今こそ職住近接の企業の誘致など、しっかり考えるべきだと思います」
――第三の都心づくりの財源的なものの考え方はいかがですか。
「鎌倉市は財政力指数が1以上で、国から地方交付税交付金をもらっていません。しかも現市長が緊縮財政をとっています。私も同じ考えで税の節約策や増収策を提言していましたが、そろそろ街の将来の発展にとっては未来への投資が必要な時期と思っています。新駅があるとないとでは、市の持ち出しが国庫補助なども考えると48億から36億くらいで、12億円得する等の話もありますが、新駅等にどれくらい税金を投入するのかという議論もあります。ただ、毎年の税収効果が16億円くらいアップとの試算もあり、これは鎌倉市の毎年の法人市民税並みの規模でとても大きいと思います。まちづくりは100年の計ですが、今はコロナ禍でもあり、施策の優先順位もあり、一気にこれだけと行かないところもあります。しかし、将来の街の継続性を考えると着々と進めるべきだと思います」
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