県立深沢高等学校(吉川勝啓校長)の男子ライフル射撃部が、明日28日から広島県で開催される「第50回全国高等学校ライフル射撃競技選手権大会」に、ビーム・ライフル神奈川県代表として出場する。同校は5月に行われた神奈川県予選会の団体戦で優勝、個人戦でも井村祐二さん(3年)が2位に入り、団体・個人の両方で全国大会へ臨む。
ビーム・ライフルは、10m離れた位置から光センサーが仕掛けられた直径46㎜の的を、光線銃で狙う競技。的の中心部分に命中すると10点で、中心から離れるにつれて得点が低くなる。1人60発を撃ち600点満点の合計で競われ、60分以内に撃たなければならないなど、細かなルールが定められている。
団体戦は1チーム3人の総得点で争う。深沢高は、5月13日に行われた全国大会の県予選会に井村さん、徳見眞之助さん(3年)、三浦雅功さん(2年)のチームで出場。参加8校中トップの1718点で見事優勝し、1校のみが進める全国大会への切符を手にした。 同校は昨年の団体戦で初優勝しており、同大会連覇を達成。また、個人戦では井村さんが参加75人中2位となり、上位5人の全国大会出場枠に入った。
全国大会は明日から31日(火)まで、広島県安芸太田町のつつがライフル射撃場で行われる。昨年は、同校は団体・個人ともに上位に食い込めなかった。今大会に向けて3人はそれぞれ、「団体8位入賞、個人では9月のジュニアオリンピックの出場権が得られる30位以内に入りたい」(井村さん)、「大会を楽しみたい。590点を目指す」(徳見さん)、「3年生の足を引っ張らないようにする。来年に向けて全国大会を肌で感じたい」(三浦さん)と抱負を語った。また、同部顧問の普川芳昭先生(40)は、「団体での8位入賞」を目標に掲げた。
技術の伝承と切磋琢磨
現在17人(男子13人、女子4人)が在籍し、普段の練習は校舎内の社会科教室で行っている。私立では射撃専門棟が整備されている学校もあるという。深沢高の選手は「特にライバルはいない。相手は数字なので、自分との戦い」と話す。
「40発連続8点以下を出さなければ上がり」「10点を連続20回」など、毎日練習メニューを自分たちで決めている。普川先生によると「経験者はおらず、ライフルを始めたのは全員高校に入ってから」とし、「特別な指導はしていない。先輩やOBに教わって、後は個々の独学。互いに競い合い、切磋琢磨している」と話した。
部員らは「集中力と忍耐強さがついた」と話す。「緊張は敵。心臓の鼓動で狙いが外れることもある」という。部員らは「卒業しても、環境があればライフルを続けたい」と話した。銃刀法改正でエアライフル規制が厳しくなり、ビーム・ライフルの競技者数は増加傾向にあるという。
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