防犯・防災活動を行う市民団体「鎌倉ガーディアンズ」が、地震の際に家具の転倒を抑止する突っ張り棒の無料取り付けを開始する。「揺れから身を守る」安価で効果の高い方法として普及させるとともに、津波等に偏った防災意識を見直すきっかけとしたい考えだ。
「鎌倉ガーディアンズ」(大津定博代表)は09年に発足。市や市観光協会が主催するイベント等の警備、誘導のボランティアのほか、世界遺産登録候補地の見守り、東日本大震災の被災地支援などを行ってきた。
突っ張り棒の取り付けに乗り出す理由について大津代表は「阪神大震災では亡くなった人の半数が家具の下敷きになった、と言われる。しかし東日本大震災後、津波等に関心が移り、揺れそのものから身を守る防災が進んでいないという危機感があった」と話す。
突っ張り棒は安価なうえ、マンションや賃貸住宅のように金具を壁に打ち付けて家具を固定することが難しい場所にも設置できるなど、汎用性が高いのが魅力。同団体では取り付けに当たって、天井に当て板をしたり家具をすべりにくくするストッパーを取り付けるなどして、より効果が高まるようにするという。
大津代表は「突っ張り棒はあくまでも転倒を『抑止』し、逃げる時間を確保するためのもの。家具のある部屋で寝ない、などの注意も呼びかけたい。突っ張り棒の普及で揺れそのものから身を守る『死なない防災』の重要性を多くの人に意識してもらいたい」とする。
対象は鎌倉市内在住の人で、作業そのものは無料だがあらかじめ突っ張り棒を購入するか、手元にない場合は突っ張り棒の実費(2本2千円程度)分の負担が必要。現在、申し込みを受付中で、作業は4月中旬から開始予定。希望者は同団体の深澤隆史さん$090・3200・3952または名前、住所、電話番号を記入のうえ【メール】no-crime@s5.dion.ne.jpへ。
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