鎌倉市は11月9日、2013年度の「鎌倉市民事業評価(鎌倉市版事業仕分け)」を実施した。無作為に選ばれた市民が討議・評価を当番制で行う全国初の取り組みが採用された。18人の市民が4班に分かれ、4事業を仕分けし、いずれも「再構築」の結果を下した。
鎌倉市が「事業仕分け」を行うのは4回目。政策シンクタンク「構想日本」の協力の下で実施された。「仕分け人」は今年の8月1日時点の住民基本台帳に記載されている18歳以上の市民から無作為に1000人が選出された。参加を希望した53人に対して世代や性別のバランスなどを考慮した上で抽選を行い10代から70代までの20人が選ばれた。当日は18人が参加した。
事業仕分けは「討議人」が議論を行い、それを元に「評価人」が挙手で評価を下し多数決で結果を決める。無作為に選ばれた市民が仕分けに参加することは各自治体でも盛んだが、ローテーション制で討議と評価の両方の役割を務める今回採用された方法は全国で初めてという。市民は4班に分かれ、それぞれが1事業で「討議人」、他の3事業では「評価人」を務めた。
仕分けされたのは13年度予算額が1千万円以上で「広く市民の日常生活に係る」などから選ばれた「商店街振興事業」「公園維持管理事業」「広報事業」「放置自転車防止事業」の4つ。事業全体に加え、事業を構成する2〜3の個別事業に対して討議の上、多数決で評価を下していった。
4事業すべて「再構築」評価
討議・評価の結果、4事業とも「他の事業と統合」「財源確保の努力」や「事業の効率化」など事業の見直しを意味する「統合・再構築」となった。また個別事業に関しても「公園維持管理事業」の「都市公園(笛田公園)指定管理事業」が「現状維持」、「広報事業」のうち「ホームページ関連事業」が「事業内容を充実」の評価となった他は全てで「再構築」となった。また、「市政番組放送等事業」では休止・廃止にも票が集まるなど意見が割れる場面も見られた。
仕分け人のコーディネーターを務めた構想日本の伊藤伸氏は「公募ではなく無作為に集まった市民が市政について話すことは意味がある。利用者、納税者の目線で今後も行政と関わっていってくれれば」と話した。市は「今回の仕分けの結果を尊重し対応方針を検討・決定する。結果はHP上で公表する予定」としている。
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