長谷寺所蔵の文化財を保管、展示している宝物館が4月1日から、改装工事のため閉館する。展示スペースを広げる工事を行い、開館35周年に当たる2015年秋のリニューアルオープンを目指す。
長谷寺宝物館は、同寺が所蔵する文化財の保管、展示を目的に1980年、同寺観音堂の脇に開館した。
50年代に国宝に指定され6面からなる「懸仏(かけぼとけ)」(現在は奈良国立博物館へ貸出し中)や33体の仏像からなり、同館開設前は観音像の周囲に安置されていた「応現身像」(市指定重要文化財)などを展示し、観光客や地域住民に同寺の由緒や鎌倉の文化を伝える役割を担ってきた。年間の来館者は約3万人に上る。
しかし開館から30年以上が経過し館内施設の老朽化が進んだことに加え、約500件の所蔵品に対して展示スペースが狭いことなどを受け、改装についての話し合いが一昨年から話し合われてきたという。
その結果、開館35周年に当たる2015年秋のリニューアルオープンを目指し、4月1日に閉館、1年半にわたる改装工事が行われることになった。
今回の改装では、同館に隣接する大黒堂を移動し、約200平方メートルだった展示スペースの床面積を50平方メートルほど増やす。これにより、観覧時の歩行スペースを広げ、展示点数を増加させることができる、としている。また、大地震といった有事の際に、仏像同士が将棋倒しになるなどの被害を防ぐため、展示にもゆとりを確保する工夫を行うという。
同館の主任学芸員・三浦浩樹さんは「リニューアル後は展示内容にもより力を入れたい」と話している。
3月31日までは平常展示が行われており、午前9時から午後4時まで入場可能。入館料は大人200円、小学生100円。問い合わせは同館【電話】0467・22・6300へ。
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