鎌倉市はこのほど、GW中に江ノ電鎌倉駅西口改札で実施した、沿線住民を駅構内に優先入場させる社会実験の結果を発表した。観光客を対象としたアンケートでは約8割が好意的な見方を示しており、市は「実験の継続など今後の対応については、効果を検証しながら事業者と協議を続けたい」としている。
この実験は、観光シーズンの江ノ電沿線住民の移動円滑化を目的に実施されたもの。同駅構外まで乗車待ちの列が発生した場合、市が事前に発行する「沿線住民等証明書」を提示することで、並ばずに入場できるというものだった。
実験期間は5月3日、4日の2日間。3日は駅構外への待機列は発生しなかったため優先入場も行わなかったが、4日は午前11時ごろから列が発生した。列は駅前の通りをはさんで向かい側の歩道にも及び、最大約100mまで伸びたという。
実験終了の午後5時までに実際に証明書を提示して優先入場した人は85人。発行枚数(1471枚)に対する使用割合は約6%だった。
観光客にアンケート
市は同日、入場を待つ観光客を対象に、実験についてどう思うかを尋ねるアンケートも実施。118人が回答し「理解できる」が47・5%、「おおむね理解できる」が28・8%となり、合わせて約8割を占めた。「住民の生活に支障が出るのは良くない」という声の一方、「あまり理解できない」5・9%、「理解できない」2・5%など否定的な回答もみられた。
市は、証明書を申請した住民にもアンケートを配布。江ノ電鎌倉駅に回収ボックスを設置し、5月31日まで回答を収集する。実験の継続など今後の対応については「実験の効果測定を行い、江ノ電側と協議したい」としている。
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