鎌倉市大船行政センター敷地内のブロック塀が安全対策のため、フェンスへと変更された。撤去されたブロック塀には、地元の学生が壁画を描き、利用者の目を楽しませていたため、惜しむ声が上がっている。大船支所では、センター内に作品を写真として展示しようと現在準備を進めている。
鎌倉市では、昨年6月の大阪北部地震で女児がブロック塀の下敷きになり死亡した事故を受けて、市有地を対象に調査を実施した。建築基準法を基に安全性を確認し、対策が必要と判断されたのは27用地で、同センターはそのうちの1つだった。
今回改修された箇所は、センターの入り口から駐車場にかけての20〜30メートルのブロック塀部分。最も高い箇所は2メートル以上あり、人や車の交通量も多く、早く対策すべきと判断され、2月から3月末にかけて改修工事が行われた。
作品の写真展示へ
ブロック塀には、市立岩瀬中学校、北鎌倉女子学園中学校高等学校、県立大船高校の学生が「大船」「鎌倉」をテーマにした絵を描いていた。
これは同支所からの依頼を受けて、2015年11月から数カ月かけて制作されたもので、作業段階から利用者の評判も良く、支所としても強い思い入れがあったという。元々、10年程度は残しておく予定だったが、昨年の調査で、安全対策が必要と分かったため、各校に状況を説明し、やむなく撤去することになったという。
現在、「せっかく学生が時間をかけて描いてくれた作品。そのまま撤去するだけではもったいない」と、各校の作品を写真として展示しようという話が持ち上がっている。
ゴールデンウィークまでには始めようと、準備を進めており「駐車場側入り口の壁に展示する予定。一番利用者の目に入りやすいはず」と同支所職員は話す。
残りは18用地
市公的不動産活用課によると、昨年度中に安全対策を行ったのは、対象となる27用地のうち、9用地。さらに今年度は9用地で実施し、残りは次年度以降、順次進めていく予定という。
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