「山田炭焼き友の会」で里山の保全に取り組む 柳川 一男さん 大井町山田在住 59歳
炭焼きで里山を守る
○…地元の間伐材を使い、炭づくりに取り組む「山田炭焼き友の会」(会員数8人)の代表。「小さい頃から親しんできた里山を守ることにも繋がる活動なのでやりがいがあります。気心のしれた地元の仲間と活動できていることが楽しい」。20年前に始めた炭づくりの活動は裾野を広げ、13年前からは町の野外教育事業の一環として、大井町の小学生に炭焼きを教えるようにもなった。
○…伐採されたみかんの木を「そのまま捨てるのはもったいない」と、消防団の仲間で炭づくりの集まりをつくったのが始まり。1月から4月にかけて毎週末、手入れが必要な山林に入り、切り出したクヌギやナラを木炭に加工している。「ノウハウがまったくない状態から、地域の炭焼き名人にアドバイスをもらったり、インターネットで情報を集めるなどしました」。年間約1トンできる炭は、人づてに販売されるほか、地元の夏祭りや福祉イベントで焼き鳥などを売る際の燃料として活用し、収益の一部を大井町社会福祉協議会に寄付している。
○…電力会社や商社の燃料部門を経験。現在は品川にあるJRの車輛センターで運転士をしている。仕事の合間を縫って、山歩きや盆栽の手入れをするのが楽しみ。相和地区のバドミントンクラブと、ソフトバレークラブの代表を掛け持ちでこなすなど、精力的に活動している。「若い頃に仕事で地元にいなかった分、地域に対して何かしたいという気持ちがあるのかも」と自己分析する。
○…最近では、炭焼きを指導してきた子どもたちの中から、新しい仲間も加わるようになった。「次の世代が活動に参加してくれるようになったのはとても嬉しい。これからも仲間と一緒に楽しみながら炭づくりを続けていきたい。それが故郷の里山の環境を守っていくことにも繋がるはず」と、仲間と一緒に作ったという炭焼き小屋から望む里山を、穏やかに見渡した。
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