松田町の酒匂川河川敷で「アシガラマルシェ」を開催する 草柳 加奈さん 松田町神山在住 35歳
「喜ぶ顔が見たい」
○…松田町の酒匂川河川敷で初めてマルシェを開催する。実行委員会は2人体制だが、近隣の至るところでポスターを見かける。「みなさんが”どんどん頼って”と言ってくれて、本当にありがたい。人に恵まれている」と話す。取材中も通りかかった女性から「うちにもポスター貼って」と声をかけられるほど。相手の目を見て、楽しそうにはきはきと話す姿に、応援したくなる人は多い。
○…マルシェ(市場)が好きで、小田原市や大磯町などの会場を訪れていた。「お店で何を販売しているか想像するのが楽しくて。ワクワクする」と魅力を話す。生まれ育った足柄地域でもやってみたいと思うようになった。初回のテーマは「おそとリビング」。買い物だけでなく、人との交流や景色を楽しんで欲しいという。「レジャーシートを敷いて本を読みながら一日のんびり過ごす。住みたいと思ってくれる人が増えればいいな」と出店募集や企画準備に奔走する。
○…松田町生まれ。「保守的で、新しいことに挑戦する性格ではなかった」が、19歳のときに親友からオーストラリアの短期渡航に誘われて人生観が変わった。「英語を全く話せず不安だったけれど、親友と一緒なら」と一念発起して現地で過ごすと、言葉の不安よりも自分自身と向き合って接してくれることが新鮮だったという。自分で限界を決めずにまず挑戦しよう―。そう考えるようになると人生がより鮮やかになった。
○…帰国後はペットトリマーと出会い、2008年から松田町で「Wan Love」を経営する。飼い主とペットに喜んでもらうため、新しい技術の導入やトリミング後の撮影、手描きの手紙など心のこもったサービスに手を抜かない。従業員とも一緒に旅行を計画するほど仲良し。「みんなに喜んでもらえることが嬉しい」。積極的にボランティア活動にも参加、松田ちょい呑みの運営やDJ活動など多忙な毎日を送る。