天狗のこみちマラソンの実行委員長を務める 藤崎 彩子さん 南足柄市広町在住 45歳
「つづけること」
○…目覚めてしまったのは社会人1年生の時。初めてのフルマラソンを3時間台で完走。自己ベストは市民ランナーの域を超える「2時間51分」とアスリート並み。全国各地の大会でペースアドバイザーなどを行う『ミズノランニングクラブ』にも所属する。ランニング仲間と「自分たちでやってみよう」と、マラソン大会の実行委員会を立ち上げ、昨年初開催にこぎつけた。大雄山最乗寺のコースもさることながら、スタッフの”おもてなし”がランナーの心に響き評判は上々。いよいよ第2回のエントリーがはじまった。
○…大和市で生まれ、姉と育った。短大を卒業して都内の海外専門旅行会社に就職。『遊ぶことが仕事に繋がる』と社是を掲げる会社の仕事は「楽しくて仕方がなかった」。年に何回も「社割のきいた」海外旅行へ。「アフリカに行ってないのが心残り」という。夫とはマラソンの練習会で出会い、結婚を機に退職して南足柄に居を構えた。2人の子宝に恵まれ、育児に積極的な夫とともに子育て中も走り続けた。
○…地元の保険会社(有)セーフティサービスで働く。走り始めてから約25年、ほぼ毎日、出勤前に10Km走るのが日課。「生活の一部で歯磨きと一緒。続けることが大事」と力説する。中学生になる娘2人をバレエに送迎するうち「トレーニングの一環に」と自分も始めた。「音楽に合わせて体を動かすのが楽しくて。いつか舞台に上がれたら」
○…地域ボランティアや、「協力的で頼れる」勤め先の社長、実行委員の面々など多くの協力者のうえに成り立つマラソン大会は、まずは変革よりも安全第一の運営を目指す。「全国からの参加者には南足柄を知ってもらうきっかけに。地域にとっても毎年恒例の楽しみになれば」。大会コースは、自分が今まで何万Kmも走ってきた中で一番好きな道。『天狗のこみち』を駆け抜けたいのは、誰よりも自分自身かもしれない。