足柄版 掲載号:2017年9月2日号
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8月26日に開館した山北町鉄道資料館の館長を務める 柳川 高雄さん 山北町山北在住 88歳

鉄道のまちの生き字引

 ○…山北町が取り組む鉄道遺産を活用したまちづくりの1つとして山北駅前にオープンした鉄道資料館の初代館長を務める。オープン初日の8月28日、背筋をピンと伸ばし、スタッフ揃いの青いジャンパーを着て汗をかきながら式典に臨んだ。2日間で約270人が来場。「大阪からわざわざ足を運んでくれた人もいた。嬉しくてつい、いろいろな鉄道にまつわる民話を話した」と振り返る。

 ○…山北町生まれ。8人兄弟姉妹の5番目で国鉄勤めの父親と兄は憧れの存在だった。小学3年生のときに父を亡くし、兄も若くして戦死した。母親から鉄道の仕事に就いて欲しいと言われ、憧れが目標に変わり、1943年に国鉄(鉄道省)に奉職した。1964年の新幹線開業の準備に携わり、ダイヤ作りや危機管理マニュアル制作を担当。一番列車を新幹線総合指令所の指令台に座り見守った。東京駅から新大阪駅までの約4時間、テレビ取材もあり緊張は倍増。「無事に運行できてホッとした」と50年以上が経った今も鮮明に記憶が甦る。

 ○…「輪を大事に」が座右の銘。「自分を育ててくれた地元に役立つことをしたい」と、東海道新幹線の業務に携わる職員で組織を結成し、今でも交流を続けている。町の青年団活動で5歳年下の奥さんとも出会った。退職後は社会福祉協議会長や連合自治会長を務めた。町の活性化に力を入れ、2005年に「NPO法人情緒豊かな町づくり」を立ち上げた。地方史研究会にも所属して鉄道の歴史を中心に研さんを積んだ。町主催の鉄道遺産巡りツアーでは解説も担当する。

 ○…資料館を訪れた鉄道ファンが新たに資料を寄贈してくれるという。「資料館はどんどん成長できる」。今後の目標は町の魅力を子どもたちに伝えること。「持っている自分の知識を全て伝えたい」。元気の源は成人した孫や子どもと鉄道の話を肴に地酒を楽しむことと、俳句を詠むこと。

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