絵手紙作品集200冊を山北町に寄贈した 岡本 美奈子さん 山北町山北在住 76歳
なんでもプラス思考
○…1カ月に15通ほどの絵手紙を友人に送る。ざっと数えても年間180通にもなる。「出会っていなければどんな人生になったか想像もつかない」という。移ろう四季を、先生らしく、もうひとつ掘り下げて「二十四気」(二十四節気)に分け、手もとにある作品を中心に収録した。「笑顔になれる、元気になれる」そんな思いを込め掲載する作品を厳選した。「外に出られなくなった人にも楽しんでもらいたい」。屈託のない笑顔でそう話した。
○…1941年、西大井に室町時代から続く農家に生まれた。曽我小学校から湘光中、西湘高校には1期生として入学した。「中学までは家に帰れば農家の仕事。女が大学に行くなんてなかなか言い出せなかった」が、横浜国大に入学。教職免許をとり、卒業後は理科教師の路へ進んだ。「今と違って女は5・6年生を受け持たせてもらえなかった」が、研究主任、教務主任とキャリアを積み、管理職をめざした。
○…足柄上地区における女性管理職の先駆けでもある。小田原市の久野小、東富水小、富水小から1982年に南足柄小、87年から5年間は山北の清水小に赴任した。「足柄平野を流れる酒匂川の左岸で生まれ育ち、川をさかのぼるように学校を歩んだ」。92年に足柄上地区では女性初の教頭として三保小に赴任。96年には共和小で校長を務め、2002年に三保小学校の校長として定年を迎えた。
○…山間部の小規模校では地域にも「先生」がいる。生きた「教材」があることも学んだ。校長として迎えた初めての春、共和小には1年生が入学しなかった。「それじゃあ6年生がかわいそう」と、大野山牧場の職員が飼っていた羊の親子を迎え4月末に入学式を敢行。6年生に先輩としてふるまう機会をつくった。「明るく元気」。性格を自己分析する。大好きな絵手紙とは宮ケ瀬のレストランで出会った。今も月に一度、厚木にいる師匠のもとに通う。
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