「千津島花紀行」の創設メンバーで事務局長を務める 瀬戸 忠さん 南足柄市千津島在住 72歳
故郷に彩りを
○…春は春めき桜、夏はハナアオイ、秋は酔芙蓉と彼岸花―。田園風景に四季折々の花が彩る地域づくりを20年以上続けてきた。”スープの冷めない距離に住む”高橋会長とは親の代からのお付き合いで、「会長を支えたい」と事業計画や市との打ち合わせ、PR活動などを担当している。会長は「組織の調整役で縁の下の力持ち。なくてはならない存在」と全幅の信頼を寄せている。
○…生まれも育ちも千津島。田んぼのあぜ道を歩き小学校へ通った。放課後は仲間と木登りや、小刀で削った竹でチャンバラごっこをして駆け回っていた。大学は商学部に進学。教職課程も専攻して高校の商業と社会科の免許も取得した。友人の誘いで「あがり症なのに」演劇部に入部。1年生のときから舞台に立った。東京の西仏会館や明治安田生命ホールで演じたこともある。卒業後は南足柄市役所に奉職し、税務、財政、上下水道、福祉関係など幅広く担当した。
○…25歳から職場の同僚に絵を習うようになった。「油絵は永久に残せる。塗り方で立体感がでるのも楽しい」と話す。南足柄市美術協会では副会長を務め、2つの絵画グループでそれぞれ月2回、講師を務めている。最近の題材は「魚」で特に深海魚に魅力を感じ、沼津港深海水族館に通いデッサンする。「生き物は見る角度でいろいろな表情があるから面白い」
○…名もなきボランティア団体からあしがら花紀行千津島、千津島花紀行と何度か名称は変わったが「魅力ある地域にしたい」というメンバーの想いは変わらない。年3回、開花時期に合わせて祭りを開催。模擬店を出して来場者を迎える。遠方から訪れるファンも多く、「たくさんの花を咲かせてお迎えしたい」という。「メンバーが皆、千津島が好きだからできる活動」。その思いを大切にしたい、もっと多くの人に知って欲しいと今後はもっとPRしていきたいという。