町文化財保護委員として広報まつだで「矢倉沢往還」の連載を4年にわたり執筆している 草門 隆さん 松田町神山在住 71歳
郷土史探求の情熱たっぷり
○…文化財保護委員の役割のひとつは「広報まつだ」に寄稿すること。順番がきて、松田文化財探訪『矢倉沢往還』の執筆を開始した。以来4年。7月1日号の27回目が最終回となる。
○…郷土史への関心は1969年4月から12年9カ月間、当時の「広報松田」に元文化財保護委員井上清氏が寄せた『松田の文化』を読んだのがきっかけ。さらに郷土史家本多秀雄氏の『あしがらの道』との出会いが矢倉沢往還へ傾注することになった。「自分にとってはバイブル」と言う。「掲載1回に載る文字数は700。準備の原稿は約10倍の量。計算したら合計18万9千文字位」と理系的。「出典は明確に」を軸に書いてきた。「松田には矢倉沢往還の3つのルートと人馬継立場が2カ所、末裔の家も健在で驚いた」、「松田の道は先人たちの汗と涙の賜物」と郷土愛たっぷりの言葉。近く2市3町で発行する「善波峠〜足柄峠『矢倉沢往還』ウォーキングガイド」にも筆をふるった。
○…1946年松田生まれの松田育ち。小田原城北工業高校1期生。卒業後、小田急電鉄に入社。電車・ロマンスカーの車両設計や電車運転士養成講師を兼務した。組織一体で「ヒューマンエラー防止」に精力を傾け、大野工場長として車両の安全を鉄道の裏方業に携った。親子2代で叙勲の栄に浴した。勤勉なDNAの持ち主。
○…定年後、神山から篠窪や四十八瀬川の畔を歩き想像の羽根を広げる、心豊かな時間を楽しんでいる。若い頃から凝ったのはモダンジャズ、ゴルフ、天目茶碗など。「収集癖がある」と嬉しそうに話す。断捨離を意識し始め、膨大な数のレコードやCD、書籍、茶碗の将来を憂慮中。文化財保護委員会と国際尊徳思想学会、矢倉沢往還を甦らせる会に所属している。
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