山北町商工会長として地域活性化に挑む 松澤 大輔さん 山北町山北在住 48歳
「担い手不足」をステップに
○…山北町商工会の会長に就いて9カ月が経った。自治会や議会など町の諸団体が共通して抱える「担い手不足」の問題に一石を投じる世代交代劇だった。山北の事業者を代表する会長職の担い手が無いなか、白羽の矢が立った。「正直なところ重いと思うことはあるけど、ここは何とか踏ん張りたい。家族や子どもたちが将来も住んでいく地域が良くあってほしい」と、強い思いで重責と向き合う。
○…40代を過ぎた頃から急速に「地域への興味」がわいてきた。酒匂川に現存する治水用の「かすみ堤(てい)」の存在を知ってからだ。「自分でも『ヤバイ』と思うほど地域への好奇心が止まらない。自分の中の堤防はすでに決壊しています」。そんな気持ちはスッと伝わってくるが「自分の気持ちや答えを人に伝えることが極端に苦手」と自己分析。言葉を選ぶ間合いから、その思いが発露している。
○…1970年生まれ。山北中学校近くの食料品・酒店「まつざわ」の三代目。自分の胸のうちにある知りたい事や、やりたいこと、そして好奇心が時に「妻を困らせている」とこぼす。愛妻家でありながら家庭の時間を割き、地域の幸せへの活動を両立させる立場にはいつも葛藤がある。目頭を熱くしながら「あれもこれもやりたくなって、動いてしまうんで」と、目尻にしわを寄せた。
○…小・中の校内マラソンでは6等が指定席だった。「少しはやれる」と考え小田原高校で陸上部に入るもレベルの高さに驚き、3年時に5千Mから3千M障害に切り替え県総体出場を果たした。こうして手に届く目標をコツコツと達成してきた。「JR御殿場線のエリアまたぎ問題を早期解決し、自分たちで値付けできるモノを地域で生み出したい」。尊敬するのは亡き父。3人娘の父でもある。
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