全日本畳事業協同組合の副理事長を務める 村上 博さん 南足柄市関本在住 78歳
畳の普及に尽力する
○…畳離れが進む昨今、畳の普及に努める。この10年で組合員は半減。「業界全体で畳需要の掘り起こしに尽くしている。神奈川県内でもピーク時に900軒近くあった店舗が200軒に減っているが、まだまだやれることはある」と目を輝かす。神奈川県は毎年夏に職人の技を体験できる『しごと技能体験フェスタ』を行っており、畳組合も参加。畳製のコースター、ミニござ作りの体験教室を開いている。小中学校での『畳授業』の開催も軌道に乗ってきたという。
○…全日本では副理事長を務めるかたわら、関東では畳商業協同組合の会長、神奈川県では畳工業協同組合の理事長を務める。「こうした活動が活発化したのは震災後のこと。後継者問題にも、よりいっそう取り組むようになった」と話す。PRするにもネット環境に乏しい組合員も多く「サポート体制も充実させていく」と意欲をみせる。
○…(有)村上畳店の5代目。現在は子息の6代目が店を切り盛りしている。創業明治元年がキャッチフレーズの老舗店だが、最近では、江戸時代の領収書とみられる古文書が発見されるなど、150年以上の歴史を有する。もともとは長兄が4代目に就任し、自身は会社勤めを始めていた。ところが、長兄が不慮の事故で店主としての務めが果たせなくなり、急きょ5代目として継ぐことに。「ハンデを負った兄と畳屋を頑張ってきた。それが何より嬉しい」と回想する。
○…多趣味で、かつてはゴルフや海外旅行などを楽しんだ。「いろいろな国に行った。井の中の蛙じゃないよ。目は確か」と笑う。市議会議員は3期務め、南足柄を愛する気持ちは人一倍だ。組合の仕事で東京や横浜に赴くこともしばしば。持ち前の大きな声で「県内の畳業者にはっぱをかけ続ける」と豪快に笑った。
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