湘南ベルマーレフットサルクラブの新キャプテンに就任した 鍛代（きたい） 元気さん 平塚市在住 29歳
雑草のごとく這い上がる
○…「まさか僕が？」。監督からキャプテン就任依頼を受けて感じた戸惑い。同時に、信頼されたことで自信も増した。「僕は背中で見せるスーパーな人間でないけれど、きっかけづくりはできる」。目指すは意見を言い合える集団づくり。そのためには信頼関係の構築が不可欠だ。「信頼があるから言い合えるのか、言い合うことで信頼が生まれるのか。これから考えます」
○…小学生でボールを蹴り始めた。中学では大磯のクラブチームに入り、「西湘地区大会で優勝」を目的に大磯高校へ進学。目標に向けて逆算する思考を身につけ、練習量を増やし悲願を達成させた。だが、サッカー人生でめぼしい成績はこれくらい。選手の道をあきらめ、コーチになるべく専門学校へ進学した。ところが、Ｆリーグを観戦し、「フットサルがやりたい」と湧き上がった思い。知人を通じて参加したベルマーレの練習で、「もう来なくていい」と烙印を押されながらもめげず、加入した下部組織での活躍が認められて夢にたどり着いた苦労人だ。
○…ジブリ映画好き。遠征先へ移動するバスの車中では、スマホで観賞を楽しむ。お気に入りのキャラクターは、手帳カバーとして愛用しているトトロ。「ふわふわしていて好き」と語る表情からは、ピッチに立つ戦士の姿は到底想像できない。
○…２０１２年にベルマーレの一員となり、デビュー戦でゴールを決める活躍をみせながらも長続きはせず。徐々に出場機会を失うと、単身ブラジルへ渡った。背を押したのは、「このままじゃクラブのためにならない」というベルマーレ愛。２年間の武者修行を経て、クラブに欠かせない存在に成長した。幼少から憧れてきたエンブレムを胸に、「歴史の重みを感じ、次につなぐシーズンにしたい」と誓う。
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