「お峰入り」がユネスコ無形文化遺産に 山北町長 湯川ゆうじ
メディアの報道等でご存じの方も多いかもしれませんが、山北町にとって、とても輝かしい新年の幕開けとなりました。昨年、モロッコで開かれたユネスコ政府間委員会で共和地区に古くから伝わる民俗芸能「山北のお峰入り」を含む、全国各地にある41件の民俗芸能が「風流踊」として、ユネスコの無形文化遺産に登録されたのです。町長として、この決定は慶賀の至りに存じます。
1981年1月21日に国指定重要無形民俗文化財となりましたが、今回の決定により、地域一体となり守り受け継いできた誇るべき民俗芸能を、今まで以上に広く発信し、引き続き保護と伝承に努める契機としたいと考えています。ちなみに、指定された名称は「お峰入り」ですが、町や地元では「お峯入り」と呼んでいますね。
10月8日記念公演
お峰入りとは、山中で修行を行うことを意味し、修験道の儀礼が芸能化したものと考えられています。演技は女装のおかめがお祓いをする「みそぎ」、太鼓と笛の演奏に合わせて歌う「満月の歌」、四尺三寸の棒を持ち一列で踊る「棒踊り」、大名行列のお練りに似た「鹿枝踊り」、円形に並んで踊る「棒踊り」、柴燈護摩の呪法に似た「修行踊り」、笛と太鼓の囃子「歌の山」、歌と太鼓の囃子で蹴鞠の模擬動作を行う「四節踊り」、早いテンポで棒を振る「棒踊り」、おかめが歌と太鼓に合わせて踊り、おはらいをする「五色踊り」、円形になり踊る「棒踊り」と、8種目11演目からなります。
天狗、獅子、おかめ、山伏、太鼓、笛などの役は約80名の男性が演じます。歌や踊りはすべて口伝えで伝承されており、近年では概ね5年ごとに公演を行っています。次回、記念公演は今年の10月8日(日)に行う予定です。なお1月末までの予定で、生涯学習センターで登録記念の展示を行っています。そちらもぜひご覧ください。
町の資源生かす
山北町には、このお峰入り以外にも、室生神社流鏑馬、世附百万遍念仏、鉄道の町山北D52フェスティバル、河村城跡、河村新城跡などの様々な文化資源があります。こうした町の財産は、次世代へ継承していくことで、郷土愛の醸成や町の活性化、観光振興にもつながるでしょう。魅力ある元気な山北を作るため、引き続き力を尽くしてまいります。
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