「大井町防災まちづくりを推進する会」の初代会長 田中 伸二さん 大井町在住 75歳
足柄地域に高い防災意識を
○…大井町で防災に関する啓発活動に取り組む『大井町防災まちづくりを推進する会』の初代会長。「今回の東日本大震災とは立地条件などが違うが、住民の意識は確実に変わったはず。断層を抱える足柄地域の住民としてさらに危機感を持たなければ」と警鐘を鳴らす。
○…松田町で生まれ、父親が鉄道の仕事をしていた関係で満州に住んだことも。小田原高校時代にサッカーを始め、全国大会や国体にも出場し活躍した。現在もオール神奈川のチームに参加しフォワードとして汗を流すこともあるという。
○…サラリーマン時代は富士フイルムでレントゲンフィルムなどの医療機器の販売などに携わった。日本各地へ赴任し、平成7年に阪神淡路大震災が発生した際には会社が派遣した緊急派遣員として被災地へ足を運び、惨状を目にした。「日常の生活では想像できない光景がそこには広がっていた」。その後移り住んだ大井町で自治会長を務めていた頃、神奈川大学工学部荏本教室が開催している防災講習会に参加したことをきっかけに、防災コーディネーター養成講座を受講するなど、本格的に防災活動に取り組み始めた。
○…講習を受ける中で災害に対する考え方を学んだ。「想定を超える大災害が発生した時には行政が機能せず”公助”に期待できない。被災時の初期には”自助・共助”が大切ということを学んだ時は目の前が開けるような思いがした」と、災害時の地域の繋がりの大切さを痛感した。
○…「災害時にリーダーシップの取れる人材を育てる必要がある」と、神奈川大学と連携し、大井町で出前講座を開催することにも成功、一緒に受講したメンバーと共に会を立ち上げた。「今後は地域におけるリーダーの育成と足柄上地域の1市5町を結ぶ防災ネットワークの構築を目指したい」とこの地域全体が高い防災意識を持つように関係各所へ働きかけていく。
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